「愛」という名のやさしい暴力

9月17日に、『「愛」という名のやさしい暴力』(扶桑社)が出版されました。『すべての罪悪感は無用です』に続く、精神科医・斎藤学先生の名言集&その解説の第二弾です。

『罪悪感は無用です』同様、機能不全家族で育った人たちの「生きづらさ」に焦点を当てていることは同じですが、強いて言うなら、同書はそのなかでも共依存を中心とする「家族の『「愛」という名のやさしい暴力』問題」、「女らしさ」や「男らしさ」などの「らしさの病」に関する名言が多い、と言えるかもしれません。

虐待とは「子どもの濫用」

同書の構成に携わりながら、改めて「虐待とはなんぞや」と考えました。斎藤先生によれば、それは「子どもの濫用」ということにあたります。

殴ったり、蹴ったり、世話をしなかったり、性的に搾取するというような、ある意味“積極的”な行為だけではなく、破綻した夫婦仲の“かすがい”にしようとしたり、親の虚栄心を満たす存在に育てあげようとしたり、親の期待を過剰に押しつけることも、「子どもの濫用」であり、虐待である、ということです。

9月も終盤に近づき、コロナに翻弄されっぱなしの令和2年度が折り返し地点まできました。まだコロナ禍の先行きは不透明ですが、次の春を見据えての進級・進学についての準備が本格化する時期にもなってきましたね。

日頃、お子さんについての相談をお聞きする中で、発達の問題や特別支援教育に関するお悩みもしばしばお受けすることがあります。

‘特別支援’とは?

発達障害という概念が世間に広く浸透してきている今、早い段階でその診断(あるいは「傾向あり」という診断の手前の段階も含め)を受けるお子さんは年々増加してきています。
受け入れる教育機関側の体制としても特別支援学級の数を増やしたり、就学相談~就学支援体制の拡充を図ったり等の対応がなされてきているようですが、やはり保護者の方が悩ましい選択を迫られる状況には変わりがありません。

また、行政で用いられる用語がピンと来ず、戸惑われるというお話もよくお聞きします。
たとえば「通級」と「固定級」の違い、「知的」と「情緒」という区分は何を意味しているのか、そして発達検査の結果や就学先の判定をどう受け止めればよいのか、等々。

確かにそのようなテーマで立ち止まることがなければ、改めて知る機会がない言葉ばかり。
その点についてしっかりと保護者の方が質問し確認できるような場があるとよいのですが、なかなか限られた時間での就学相談や教育委員会とのやりとりでは、そこまで至らないこともあるようです。

10月から「配偶者などからの暴力・DV(モラハラ含む)相談」と「ペットロス・看取り相談」が始まります。月曜・水曜限定です。詳細はこちらよりご確認ください。

当初、ペットロス・看取り相談はグループを中心にしようと考えていましたが、新型コロナウィルスがなかなかおさまらないため、当面は、オンラインによるマンツーマンの専門相談(対面をご希望場合はお申し出ください)とさせていただくことにしました。

暴力・DV相談

相談ください

配偶者などからの暴力・DV(モラハラ含む)相談については、

「自分が暮らしている自治体の女性センターや警察が行っているDV相談に、家庭の事情を話すのはためらいがある」
「役所や警察に相談に行くとシェルターに入らないといけないと聞いた」
「DV避難した場合、どんなプロセスをたどるのかわからないと踏み切れない」

・・・そんな話を行政のDV相談でよく耳にしました。

確かに、これからどんな生活が待っているかもわからないのに、「避難しよう」とはなかなか思えません。地元の相談窓口だと、地域の目が気になるというご意見ももっともだと思います。

カウンセリング」のページに心理療法とカウンセリングについての説明を追加しました。

これから心理相談を受けるかどうかご検討中の方は、こちらと「初めての方へ」「よくある質問」のページを併せてご覧いただくと、だいぶイメージがしやすくなるのではないかな、と思っています。
ご不明な点などございましたら、「お問い合わせ」フォーム、またはメール等でお気軽にお問い合わせください。

「立命館大生の1割『退学視野』」(2020年8月20日付『東京新聞』

 そんな衝撃的な記事を読みました。立命館大学(京都市)の学生新聞のアンケート調査によると、学部生の2.3%が退学を本格的に考えており、「どうするか考えている」は7.5%。合わせて9.8%の学生が退学を視野に入れているとのこと!

 また、「休学を視野に入れている」と答えた学生は25.6%で、なんと4分の1に当たります。
 
 同記事によると、低学年や学費が高い学部の学生は、退学や休学を検討する割合が高い傾向にあり、退学や休学を検討する学生は、ウェブではなく対面授業を希望する人が多かったそうです。

 調査を担当した学生は「今の学生がどういう思いなのか、目に見える形で明らかにしたかった。退学や休学を考える学生が多く、驚いた」(同記事)とコメントしています。

家で遊ぶ子ども

カウンセラーの仕事を通して、日々たくさんの子どもたちと接する機会があります。

今年はコロナの影響で3〜5月まで3ヶ月間学校はお休み、そして夏真っ盛りの今も例年あるようなイベントはほぼなくなってしまい、学校か家か(地域によりますが、まだ夏休みに入っていない学校も多くあります)という生活を送っている子が多いようです。

ゲームがおうち生活を救う?

さぞかし退屈だろうなと思い「おうちでは何してる?」「休校の間はどうしてた?」と聞くと、9割以上の確率で答えは「ゲームしてた」。
そして、いくらなんでも何ヶ月もずっとしていたら飽きるのでは?とゲーマーではない私は勝手に想像してさらに質問するのですが、どうやら大半の子どもは飽きることなくゲームを楽しんでいるようです。

また、今の時代、ゲームはゲーム機だけで完結するものではなく、インターネットを通じて友だちと一緒にゲーム内の‘戦い’に出たり、仮想空間で訪問し合っておしゃべりしたり、と現実の友人関係と深くリンクしています。

そして、この傾向自体はさほど真新しいことではないですが、コロナ禍の影響もあってか、ここ最近、低年齢化が進んでいることをはっきりと感じます。

両親の不仲

CAFICの「サポートできること」に「未成年の子どもがいる人のための離婚相談」が加わりました。

日本は、世界でもまれな単独親権(離婚した際には父母どちらか一方親権を持つ)の国です。
そのため、離婚をするとなると親権や養育費、別れて暮らす親(別居親)が子どもと会って関係性をつくる面会交流など、いくつもの困難に見舞われます。

これらをめぐって(元)夫と(元)妻が壮絶なバトルを繰り返すことも、少なくありません。

もぐもぐタヌキ

今回は、「」について考えてみたいと思います。

人間の食べるという行動は、身体のコンディションや心理状態と大きく関連しています。
たとえば、自分で自分の心身をうまく操れていない時、食行動を管理することに執着してしまったり、異常とも思えるような極端な食行動がエスカレートしてしまったりしやすくなると言われています。

いわゆる摂食障害とまではいかなくとも、ご自身の食行動に不安を持っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

その対処法について、いくつか挙げてみたいと思います。

ゴムの木
相談室のゴムの木も、CAFICと一緒にぐんぐん伸びています!

7月からCAFICの講座が始まりました。

当初は、「グループ相談を基本に」と考えておりましたが、コロナ・ウィルスもなかなか落ち着きません。
ご利用される方々の安心確保のためにも、当面は「マンツーマンの専門相談」という位置づけにさせていただき、状況をみながらグループ相談も開催する方向で考えていきたいと思います。

詳細については「講座など」や「お知らせ」でお知らせいたしますので、そちらをごらんください。

新型コロナ感染症による外出自粛期間、おとなはテレワークが推奨され、学校は休校。
そして、学校の授業のオンライン化はできないのか?という議論が突如(と私は感じました)巻き起こりました。

今は小中高校で通常授業が再開され、またその議論は少し下火になっているようですが。

実際、私立学校や大学の多くがオンライン化を急ピッチで準備し稼働、大学を中心に現在も続いているようです。
公立の小中学校でもオンラインの授業を行なっている自治体があり、不登校生にとってはそれが学習意欲向上につながっている、という報告も目にしました。(6月12日NHKニュースウォッチ9より)