3月23日(火)より、「コロナストレスに負けない! 認知行動療法講座」(オンライン)が始まります。
長引くコロナウィルスの影響で、気分が落ち込んだり、イライラしたり、不安が高まったりという方も少なくないのではないでしょうか。

増える小中高生の自殺

子どものSOS
子どものSOS

コロナストレスの影響は、子どもたちの間にも広まっています。
2020年(令和2年)に自殺した小中高生は過去最多の479人にのぼります(2021年2月15日、文部科学省が児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議で公表)。

月別では、8月64人、9月53人、11月48人、6月45人で、一斉休校が終わり学校が再開した6月と夏休み明けの8月、そして11月は、前年同月と比べて2倍以上です。

原因として最も多いのは「進路の悩み」で、次いで「学業不振」、「親子関係の不和」。大幅に増えた女子高生をみると、「病気の悩み・影響」の『うつ病』が最も多く、次いで「その他進路に関する悩み」、「病気の悩み・影響」の『その他の精神疾患』となります。

漠然とした不安を抱える子どもたち

こうした統計上の数字を、カウンセリングの場に重ねてみると、「一斉休校だったからなかなか仲のいい友達ができない」「なんとなくクラスに一体感が無く、なじめない」などのご相談が増えている印象があります

「『何かがあった』というわけではないけれど、どこか疎外感や孤独感を感じる」
「なんだかよく分からないけれど、とにかくいつも不安」

・・・そんな小中高生が、今までよりも多いような感覚があります。

心が安まらない子どもたち

学校が休校になったり、塾にも満足に通えなかったりするのに、試験や受験は通常通り追いかけてきます。先の見えないコロナ禍のなかでも、将来に向けた準備や落ちこぼれないため、ひとりで頑張らなければなりません

これでは子どもたちの心は休む間がありません。いえ、学校が休みの分だけ、勉強の成果や将来も「自助努力」に委ねられ、子どもたちはますます追い詰められます

周囲のおちなたちの「子どもには力を付けてもらい、将来、困らない備えをして欲しい」と願う親心が、逆に子どもを追い込んでしまうこともあります。

おとなのストレスは子どもに伝わる

何より、おとながストレスフルで、ギスギス、イライラしていたら、その空気は子どもたちに伝わります。
おとなの側が不安を抱えていては、子どもはもっと不安になります。

そんなことにならないためにも、CAFICのストレス対策講座などを利用して、ストレスを軽減し、ストレスとうまく付き合う方法を見つけてみてください。

発達障害という言葉は、ここ数年、ニュース等で取り上げられたり、著名人がカミングアウトしたりと、ずいぶん身近なものになってきたように感じます。

ですが、まだまだ誤解されがちな部分もありますし、「そうかもしれないけどどうしたらいいのだろう」というところで止まってしまっている、という方も多いように感じます。

そもそも発達障害とは

コミュニケーションが苦手である、こだわりが強い・感覚の過敏さがある、集中が続かず要領よく物事を進められない、といったお悩みが代表的なものとして挙げられます。

コミュニケーションの苦手さ・興味の幅が限定される等は自閉症スペクトラム(ASD)、注意散漫さはADHD(注意欠陥多動性障害)の方に多く見られる傾向です。
アスペルガー症候群という言葉も一般的に知られていますが、これは自閉症スペクトラムというカテゴリーに含まれていますので、ほぼ同意語と考えてよいかと思います。

発達障害の原因は?

かつて「自閉症は親の育て方が悪かったのではないか」という誤解がありましたが、最近は正しい理解がだいぶ広まってきたように感じます。
発達障害は、生まれつき持った特性であり、脳の一部の機能に障害があると考えられています。

ですので、発達障害は‘人生の途中で突然発症する’というものではないですし、逆に言いますと根本的な治癒をめざすものでもありません。
その特性を知り、その特性とともにどう日々を過ごすか、どうすればより良く過ごせるか、を考えていくことが重要です。

発達障害の診断

診断は、医師による問診・心理検査・その他の情報(お子さんの場合は保護者の方からの聞き取り等)を総合して行われます。
CAFICは医療機関ではありませんので診断はできませんが、前述の「心理検査」の部分を行うことができます。この検査がどういうものかについては、また別の機会にもう少し詳しくご説明したいと思います。

CAFICでおこなえる支援

お子様の場合は、発達特性があることによって集団生活での適応が難しくなりがちですし、養育される保護者の方の心身のご負担も重くなることが多いと言えます。

CAFICでは、検査だけでなく、保護者の方への心理的サポートや環境調整に関する助言(学校やその他機関とどう関わっていくべきか)等もおこなっています。

おとなの方の場合は、ご自身の特性を把握し、現在お困りの事柄についてどう対応していくか、カウンセリングを通してそのサポートをおこなう形になります。

大事なのは、検査の‘その後’――つまり「その方が自分らしく、よりストレスの少ない日々を過ごせるようになること」ではないでしょうか。