常連のポイン子さんが、パワーポイントで「死後事務」についてレクチャーをしてくれました。
終了時には「そのデータをください!」という要望の嵐。

たとえば、私たちには、引っ越し時、入院・手術同意書などの「保証人」がいません。
認知症等の疾患で客観的な判断や決断力が衰えたときに、代理(=後見人)として動いてくれる人もいません。
これは「まだ生きているうち」に生じる問題です。

死んだ後、遺体はどうなり、住んでいた家はどうなるのか?公共料金の手続、サブスクや定期購入していたものの解約、年金や保険の受取終了など実に様々なことを考えておくことがあると再確認させられました。

突然保証人の必要が

人間ドックの胃カメラで意識がもうろうとしているまさにその最中

「あ!ガンがあります」

と言われ、あれよあれよと転移の確認やらMRIなど通院すること数回。
1週間入院し、とりあえず内視鏡手術で切除することに。
当然、「付き添いの方に術前の説明を」という映画などで見たことのある展開が生じます。

「私、みなしごなので保証人はいません」
「なにかあった時に連絡のつく友達やいとこや親戚でもいいですよ」

と、大層ありがたい医師の声。

保証人の条件を調べておきましょう

10年以上、人間ドックでお世話になっている病院だからこその計らいかもしれませんが、経緯を説明して友人に保証人を引き受けてもらいました。

実はその数年前にも手術を受けているのですが、その際は友人を「いとこ」ということにして付き添いしてもらっています。

病院にしても何か事故があった場合、緊急の場合、治療費不払いの場合を想定しての保証人だからそんなものなのかな?と思っていたのですが、メンバーの方から、類似のケースで「保証人は3親等まで」と厳しく言われたとの発言が。

日頃からお願いできる人がいるか、通院している病院が求める保証人の条件について調べる必要があるなと感じる出来事でした。

先日、母の月命日に、自宅近所のお寺に墓参りに行くと、

本寺に縁のある人は

  • ①戒名はないものの骨壺から出した遺骨は永代供養・合祀塔地下に埋葬合祀できる20万円コース
  • ②戒名あり、骨壺のまま供養塔内の安置棚に納骨し、33回忌終了後、骨壺から出し地下に埋葬合祀できる50万円コース

で、御霊を見守ります

という掲示物を発見!

ぼんやりと、両親の7周忌が済んだところで墓じまいのタイミングを考えようとしていた私には絶好の情報です。
合祀という方法で供養塔に先祖の亡骸を移動でき、自分もそこで眠ることができるはず。

しかし、ふと

「墓じまいの後、50万円支払っておけば合祀してもらえる・・・で、誰が寺まで私の骨壺を持って来てくれるのだろう?」

すでに父方親族は壊滅状態で、母方いとこなどはここに墓があることすら知らないはず。仮にお寺の住所を残しておいたとして、いったい誰が「納骨」などの面倒な作業をしてくれるのでしょう?

Clubみなしごメンバーの方が、「骨壺が宅急便で寺に届くんですよ(笑)」と発言されていましたが、確かに・・・。

そもそも、病院の遺体安置所はせいぜい2時間程度しかいられません(両親の場合)。
遺体から骨壺までもいろいろありそうな。死後問題はまだまだ奥深いような気がします。
行政による合祀などもあるようですが。

月に1度の「Clubみなしご」ですが、参加者の方の話を聴くにつれ、これからの人生で不安に感じていることが

「お金」
「他者とのつながりや気持ち」

の問題に分類できるように感じています。

お金はあればあるだけ頼りになります。
これに加え、預貯金の管理や資産についての知識・情報があれば、それこそ不労所得でも定期的な収入が期待できるかもしれません。

Youtubeなどの動画情報も、貯蓄や倹約、老後の暮らし、投資等の工夫や他の人たちの生活ぶりを知ることができて面白いです。


もともとネットから始まった「ガルちゃん(ガールズちゃんねる)」は性別を問わず多様なテーマについておしゃべりをするコミュニティで、私の好きなYoutubeの1つです。ラジオ替わりに良く視聴しています。
孤立や漠然とした不安など「気持ち」の問題もトピとして上がっており、意外にも生活の上でヒントになっています。ここ最近のトピで気にしているのは「新NISA」(笑)。
貯蓄と節税についての知識満載です。

その他、ブログのチエックや、図書館での関連本探し、「Clubみなしご」のようなミーティングに「聴くだけ参加する」ことで、暮らしを知るヒントが得られる場は少なくありません。
「知っていると知らないで大違い」上手に知識を得て、自身のみなしご生活を盛り上げたいものです。

ホームページの「その他」の中に、「CLUB みなしご 情報共有」 というページができました。

前にも書いたように、 CAFIC が行っているミーティングのなかで、もっともにぎわっているのが 「CLUB みなしご」 です。 常時10人前後が参加しています (オンラインで実施)。ほぼ毎回、顔を出してくださる“常連さん”がいる一方、新規参加の方も、やはり毎回のようにいらっしゃいます。

「情報の共有• 継続」という課題

そうした状況のなかで、主催者側が気になっていたことのひとつに 「情報の共有・ 継続」がありました。
新規の方が語る悩みをうかがい、「あ〜、これはいつか出た話題。確かいいアドバイスもあった気がする」とは思うものの、 正確な内容が思い出せず・・・。ということが多々あったのです。

何しろミーティングですから、「言いっぱなし聞きっぱなし」が原則。録音はもちろんのこと、 話の記録すら残りません。貴重な情報も、どんどん流れていってしまいます。

「みなしごの遺産」に

そこで考えたのが「共有したい情報をどこかにまとめてアップしていくこと」です。
あたとえば、

①コストパフォーマンスのよい遺言書作成会社はどこか
②入院・手術時の保証人はどうしたか
③ 家を借りる時の知恵や親の介護の乗り越え方、
④法律や制度の「そんな使い方もあるんだ!」

という情報等々。

ときに「目からうろこ」「膝を打つ」ようなお宝話が飛び出したりします。それを「みなしごの遺産」として残しておかなくては、あまりにももったいないではないですか!

ときどき情報チェックを

今後も、「CLUB みなしご 情報提供」 に、 お宝情報を掲載していく予定ですので、ときどきチェックしてみてください。

そして、「CLUB みなしご」 のミーティングにも、ぜひぜひ顔を出してください。次回の開催は12月3日 (日) 12時半~です。

CLUBみなしごで話題になるものの1つに、「みなしごの私たちには身近な信頼できる人が必要?」というものがあります。

CLUBみなしごに集まる方たちは、親兄弟、子どもがいない、頼りにできる親戚縁者がいない、いたとしても縁を切っているという境遇です。当然ながら、誰かに看取りを期待することはできません。無論、介護や看護も亡くなった後も同様です。

だからこそ、信頼できる人が身近にいてくれれば、闘病や死後の手続なども安心だと考えるのはごく自然なことでしょう。

「死後事務」とは

葬儀やお墓のこと、電話の解約や役所への手続など、いわゆる死後に必要な手続きを「死後事務」と言います。よく耳にする「遺言書」の執行は、法的効力があるのは財産だけです。
「死後事務」は、弁護士や司法書士などが、生前に委任契約を結んで手続きを代行してくれます。これらの死後事務と遺言書の違いなどはあまり知られていません。

横須賀市では、「わたしの終活登録」というカードに、エンディングノートの保管場所、臓器提供の意思表示、葬儀や遺品整理などについて必要な事柄を記入すると、市が保管するという行政サービスがあります。カードは厳重に保管され、その内容は医療機関や警察、生前に本人が登録した連絡先にしか伝えられません。

つまり、市が「死後事務」をするのでなく、登録した連絡先に連絡が行く(みなしごの場合は、信頼できる人?? そもそも誰を連絡先にする?)というシステムです。

たとえば、子なし・親族なしの未亡人(みなしご)が、孤独死した場合、自治体が火葬してくれる可能性は高いですが、夫の墓の場所を探し出し、妻の遺骨を納めることは難しいでしょう。エンディングノートに「通帳のお金で火葬して、無縁仏にしてください」と記して孤独死しても、自治体は預貯金を引き出すことはできないのです。
このため、横須賀市でも「わたしの終活登録」カード登録の際には、聴き取りをして、みなしご(=身寄りがない人)には第三者に死後事務を委任するように促しているそうです。

ひとりで死んでいくみなしごたちへf

よく、「人はひとりで生まれ、ひとりで死んでいく」と言われます。

しかし、生まれたときには、必ず傍らに母親がおり、助産婦や医師が付き添っていることでしょう。そうでなかったとしても、赤ちゃんは人の手で育てられるはずです。

孤独死の場合、警察の検視の後、死亡が確認され、戸籍や契約書などの公的書類を頼りに警察が近親者を探します。身寄りや引き取り手が存在しない場合、自治体が火葬し、官報に告知します。それでも引き取り手がいない場合は無縁納骨堂などで保管されます。

結局は自治体が処理してくれるという考え方もあるでしょう。残したお金は国庫となります。

みなしごを生きるための知識、交流、悩みや心配の共有、ネット上(リアルでも)での信頼できる人探しを目指しています。

私は胃がんの手術をしましたが、その時の保証人は「友人」。友人が医師からの説明を聞いて、なにかのときのために控えていてくれました。
もちろん、あまり会う機会のない「遠くに住むいとこ」などもいるにはいるのですが、それよりも信頼できる友人を「いとこ」と称してお願いした方がいい(だろうと思いますし、実際にやったこともあります)。

生命保険の受取人も「友人」。保険の担当者に相談すると可能だとのこと。保険会社の支店長との面談(電話)で了解を得ています。保証人の名前のところに友人の名が印字されて戻ってきました。
でも、「友人」と言える人や、信頼できる近くの人ってなかなかいないもんですよね。ちなみに私がお願いした友人も「みなしご」です。持ちつ持たれつです。

クラブみなしご情報によると、家はお金があればみなしごでも買えるそうです(わりと簡単らしい)。家を借りるのも、今はカード保障(エスポ)で承認が下りればOKとのこと。しかも、孤独死してもエスポがある程度のことをしてくれるようです。

みなしごなどのために「後見人制度」という法的な仕組みや、銀行などには「おひとりさま信託」もあります。しかしながら「金」のあることが前提。

ちなみに残した財産はきちんと遺言を公正証書で残しておかないと、法的には4親等であるいとこまで相続権がありますが、相続人不在の場合、全て「国」のものになります。「遺言」を預かってくれる会社もあるようで、クラブみなしごのメンバーで、利用されている方が紹介くださりました。

豊島区には「終活情報登録事業」や名古屋市には26万円と家財処分費を払うと、死後、葬儀や納骨、住宅家財処分の手続をしてくれたりする「エンディングサポート事業」というのもあるようです。

そういった「情報系」は、クラブみなしごの参加者の方からいくらでもサポートしてもらえそうです。
むしろ必要なのは、みなしご「応援団」で、

「ひとりで悩むなよー」
「大丈夫かー?」

と言ってくれる仲間ですよね。ネットの「ゆるい」つながりだけど、いざとなると頼りになる仲間を増やそうよ! というのが、クラブみなしごのコンセプトです。

できれば、みなしご同士で支え合う仕組みや、みなしご住宅(コレクティブハウスやコーポラティブハウス)、オフ会クラブみなしごなどまでたどり着けないかと夢は膨らみます。
みなさんの訪問をお待ちしています。