食べること、生きること

2020年7月14日

もぐもぐタヌキ

今回は、「」について考えてみたいと思います。

人間の食べるという行動は、身体のコンディションや心理状態と大きく関連しています。
たとえば、自分で自分の心身をうまく操れていない時、食行動を管理することに執着してしまったり、異常とも思えるような極端な食行動がエスカレートしてしまったりしやすくなると言われています。

いわゆる摂食障害とまではいかなくとも、ご自身の食行動に不安を持っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

その対処法について、いくつか挙げてみたいと思います。

こころと「食」の関係性に注目する

まずは、ご自身の「食行動がセーブできないとき」がどんなときか、振り返ってみましょう。行動記録をつけてみたり、感情のアップダウンをグラフのように書き出してみるのもオススメです。人によっては「気持ちが沈んでいる時に食べ過ぎちゃうんだな」とか「夜遅くまで起きているときが危険だな」というパターンが見えてくるかもしれません。
それがわかってきたら、その危険なタイミングをどうやって避けられそうか、を考えてみましょう。「とりあえず早めに寝る」とか、「気持ちが沈んでいるとき用に、自分なりの気持ちの切り替え方法をリストアップしておく」というのも有効です。

食のコントロール=人生の舵取り?!

健康

ですが、中には「そんなことじゃ私の問題はどうにもならないよ」と思う方もいらっしゃるかと思います。
食行動コントロールの鍵となるのは「自己効力感」です。
自分が無力だ、ダメなやつだ、と思っていたり、あるいは自分よりも誰かの意向を優先しなければいけなくて、自分の本心や本来ある欲求を後回しにせざるを得ない状況だったりすると、自己効力感は下がってしまいます。

摂食障害になってしまう方は、単にダイエットに歯止めが効かなくなってしまった状態、というだけでなく、背後にこのような心理状態が潜んでいることが多くあります。

「自分の人生のハンドルは自分で握る。」これが罪悪感なく、自然にできるようになってくると摂食の問題は解決に向かっていきます。

食べること、生きること。

——これは行動や気持ちのアップダウンを記録することより、もう少し難しい課題かもしれません。一人ではまず何からすればいいのかわからない‥という方は、心理カウンセリングを利用されてみてはいかがでしょうか。
ご自身が生きてこられた環境を改めて振り返ったり、抑圧してきた感情に気づいたりすることが、食行動や気持ちの不安定さを軽減させることにつながります。

たかが食、されど食。
人が生きる基本であり、しかし改めて考えるとやはり深いテーマだな、と考えさせられます。

Posted by 梶原真弓