今まで不登校の対応について何回か書いてきましたが、高校となると対応法が変わってくる部分があります。
中学までの義務教育の間は欠席が続いたり、定期試験が受けられなかったりしても学年は上がっていき、必ず卒業することができます。
が、高校となると、単位が足りない!留年するか中退するか‥?という、よりシビアな話になってきます。
高校で進級・卒業が難しくなった場合、対応法は大きく3つに分けられます。
①今の学校で卒業をめざす
②中退して高卒認定試験を受ける
③通信制高校やサポート校に転校する
①留年もしくは休学する
卒業まで1つ下の学年と一緒に過ごすことになります。
「今までの同級生が先輩になるなんて気まずすぎてありえない‥!」
と思うお子さんも少なくないので、ご本人の意思をしっかり聞いてから決断されることをお勧めします。
留年・退学・転校のどれにするかという大きな決断がすぐにできない場合、あるいは、いったん休養して心身のコンディションを整えたい、という場合は、‘今の学年の終わりまでひとまず休学する’といった選択肢もあります。
②高卒認定試験
一昔前に「大検」と呼ばれていた試験は、現在は「高認試験(正式には高等学校卒業程度認定試験)」と言います。
年2回試験があり、レベル的には中学から高校1年までの内容が中心と言われています。高校ですでにある程度勉強してきたお子さんなら、さほど苦なくパスできるかもしれません。
一方で、「高校をやめて無所属になってしまうのが気持ち的につらい」ですとか「そもそも中学の内容から自分で勉強するなんてムリ」と思うお子さんには、あまり向かないかと思います。
学習に自信がないお子さんの場合は、高認試験のサポートをする塾もありますので、それを活用するのもよいでしょう。
③通信制高校・サポート校
私立の通信制とサポート校は、ここ10数年の間にかなりの数に増えました。今や在籍高校での進級・卒業が難しかったり、中学時代に不登校だったりした子どもたちの教育を一手に引き受けていると言っても過言ではないでしょう。
ここでは通信制とサポート校の違いについての説明は省略しますが、どちらも規定の課程を修了すればきちんと高卒資格を得ることができ、その後大学等への進学も可能です。
多種多様な通信制とサポート校。選ぶ際のポイントについてはまたの機会に書きたいと思います。
現在、お子さんの不登校や心身の不調でお悩みの方は、カウンセラーまでお気軽にご相談ください。