CLUBみなしごブログ,死んだ後

先日の「clubみなしご」で、アパートなどの家を借りる場合に、賃貸保証人はいなくとも、カード会社が保障してくれる現状についてが話題になりました。

カード会社にわずかな手数料を払うことで、カード会社が保証人として家を借りることができるそうです。

たとえば昭和であれば、「家を借りる=保証人は親」が暗黙の了解という感じだったのでは? 新居を構える、引っ越しするのは、結婚や進学、就職などライフイベントの大きな変更を伴うときですから、「親」、いなくても「叔父叔母」あたりが保証人になってくれたのではないかと思います。

最近は孤独死や家賃未納などの問題から、家の貸し手である大家さんも、親や親族などの保証人より、カード会社の保障を希望する方が多いそうです。

仲介する不動産屋が限定したカード会社を利用していれば、大家さんは毎月指定日に、家賃一括入金されます。しかも、万が一、物件に事故があった場合にも保障してくれるそうですから、支払い能力の疑わしい保証人より、むしろカード会社が好まれるのかもしれないですね。

カードが作れない?!

とはいえ、これは借り手が「カードを作れる」ことが前提です。

当たり前のことですが、カードを作る時には審査があります。仕事のない主婦でも夫がそれなりに働いていてくれれば、子どもに定収入があればカードを作れます。十分な年金収入がある高齢者であれば、(おそらく問題なく)作れるでしょう。

一方で、さまざまな事情で定収入がない、財産がない、社会保障を受けている、信用情報に問題がある場合(行政の後押しで家を借りることはできます)などは、カードの審査に通らないことがあります。

ネット情報を見ると、カード審査の甘いところもあるようですが、「家を借りること」に特化した企業の審査にパスできるか?が問題です。

となると、みなしごは、仕事をしている間、なんらかの収入がある時に、カードを何枚か作っておく(審査に通り信用度を高めておく)べきなのかもしれません。特に、不動産保障で知られるのはエポスカードなど、丸井やセゾンなど百貨店関係のカードのようです。セゾンは死後事務にも参入していますね。

「Clubみなしご」では、参加者からみなしごに関する情報交換や教えてもらえることが沢山あります。毎月2回、日曜日は金策!や生活に関する現実的なことを、月曜日には最近の出来事や思ったことなどを語り合っています。ラジオのように聞きっぱなしでもOKです。皆さんのお知恵をお待ちしています。

(文責 R)

CLUBみなしごブログ,死んだ後

みなさんの生命保険の受取人は誰になっていますか。

私の場合、母が受取人になっていました。そもそも、自分が加入する生命保険会社に受取人が死亡した際に報告する義務はありません。そのため、ほったらかしていると亡くなった母が私の死後、保険を受け取ることになります。(もう亡くなりました)

保険が契約できない!

保険会社によって、確認や審査を受ければ友人やNPOなど任意の第3者を受取人に指定できます。ただし、相続という形で受け取るわけではないので、受取人には税制上、若干の負担が求められます。

ところが、新たに保険に加入する時には、いまだに「3親等までの親族」の指定が必要です。

介護保険が満期となり一時金を手にした私は、銀行でみなしご相談(死後事務)をしている時に、お金を貯めるための「方法」についてもたずねてみました。

たとえば、単純に1年、2年、10年などの「定期預金」、10年ものの変動「国債」などは安心だといいます。また、リスクを視野に入れるとNISAなどで知られるようになった投資信託、その他、外貨預金や外貨終身保険など、結構な選択肢があります。

0金利と言われる日本での貯金だと、時間外に1回ATMでお金を降ろしたら利息がパー(もちろん預金額によります)ですが、ドル建てだと4%前後の金利がつくとのこと。
その頃、円は150円くらいでしたから「外貨貯金?」とも思いましたが、外貨終身保険については魅力を感じました。為替により金利も変動すること、10年満期以上でも複利で増やせ、ドル建てでも降ろせることなど、リスクを想定した差益分岐点が明確であれば、海外にお金を移しておくのも悪くないかもしれません。

ただし、あくまでも「外貨終身保険」。保証人が必要です。3親等の親族で存命なのは母方の寝たきりの叔母、父方の認知症の叔母のみです。このあたり、兄弟がいて、甥や姪がいる方は強いですよね。なんとか契約できますから。

90歳超えた人に保証人をお願いするのもどうか?と思い、受取人以前の問題で保険加入を断念したのでした。

(文責 R)

CLUBみなしごブログ,死んだ後

世の中にはいろいろな団体があります。株式会社、有限会社、社団法人、医療法人、任意団体、NPO法人、学校法人、宗教法人・・・・キリがありません。

Yahoo知恵袋で調べるとNPO法人とは

「公共の利益のために活動している団体みたいな感じです。活動のためのお金を集めたりはしますが、あくまで活動資金であり団体に利益を与える目的ではありません。活動内容は、ホームレスの方に食事を提供したり、紛争地帯に赴いたりするなど法人によって様々です。有名なものに国境なき医師団などあります。彼らのサイトには資金提供の呼びかけがありますが、それらは全て活動資金へと当てられることになります。」

だそうです。

一般社団法人とNPO法人

株式会社は収益を目的としているわけですが、どうやらNPO法人は違うらしい。
儲けを無視で半ばボランティアに近い形で働いているのだな、とわかった私はクローズアップ現代で見た(その2参照)、医者がやっているかもしれない一般社団法人の美容医療クリニックの情報から、主にNPO法人を掲げる「死後事務」業務に関わる団体を探すことにしました。

さらに情報収集のために銀行(株式会社なので利益を追求しているからかお客にやさしいというか、客慣れしている)に再度話を聴きに行くと

「国からこのようなコメントが出ていますよ。当社は全てガイドラインに沿っていますから」

と書類の束を渡されたのです。

「読むのが面倒なら、別紙のチエックリストを見てくださいね。ただ、お客様がかねてから気にされていた、賃貸物件や入院時の保証人などの生前のケア、ここでは身元保障サービス、日常生活サポートとありますけど、それらは本行では扱っていないんです」(高齢者等終身サポート事業者ガイドライン(PDF))

生きているときの方が・・・

私のこだわりの1つに、生きている間に体や心が不自由になったときに誰にサポートしてもらうのか問題がありました。

「認知症になって公的介護を受けるときに、自分ひとりで介護保険の申請とか無理だし、そもそも介護が必要になった時に、認知症だったらなにもできないし、誰も頼りにならないじゃん・・・」

手術の時に必要な保証人や、認知症や脳の障害で財産の管理が難しくなった場合の後見人制度など、

「生きているうちに必要(生前)」

なケアの目途をつけなければならないと考えるようになったからです。

お寺で墓じまいと永代供養の話を相談したときに、お住職の奥様との雑談で、

「死後事務っていうのかしら、弁護士事務所とかがやっているみたいな。こないだNHKでもやってましたけど。うちにも納骨やその後の経緯について弁護士さんが何度も訪ねてきて。そりゃそうですよね。本当に納骨されているかどうかなんて、亡くなった方もわからないですしね。」

というやり取りをしたばかりでした。

私が死んだら、本当に埋葬されているか否を知るすべはありません。むしろ心配なのは、どう死んでいくか、死ぬまでに人を頼りにしなければならないことがあるのかということです。

では、死ぬまでにどんなことが必要なのか、何をお願いして、今から自分でできることはあるのか、難民の私は「人任せにする前に、身辺を整理しなければ」という課題に直面したのです。

(文責 R)

CLUBみなしごブログ,死んだ後

NHKに学ぶ

7月にNHKのクローズアップ現代で、「死後事務=高齢者終身サポート」に関する番組が報道されました。番組では、実際に「死後事務」委託団体にお願いしていたという80代男性の死後のさまざまな執行の様子が紹介されました。(閲覧日 2024.9.2現在)

誰がやる? みなしごの死後事務

みなしごの場合、亡くなった後の死亡届に始まる年金停止手続や埋葬、ガスや電話などのライフラインに関する解約など、誰も対応してくれません。それよりも死後、発見されるのかという問題もあります。

家族や親族がいれば、誰かがなんとかしてくれそうですが、普段、ほとんど付き合いのない親戚が、何の特にもならないのに(遺産なしだけど生命保険で支払うのかな?)、わざわざ役所や年金事務所にまで行ってくれるのかは疑問です。

子どもも配偶者もいない叔父が亡くなった時、携帯会社に解約依頼の電話をしたら、「姪御さんでは電話での解約はできません。続柄を示すものを持参してお出向きください」と言われたことなど思い出すとますます心配です。これは、みなしご共通の悩みでもありますよね。

死後事務団体巡り

かくゆう私も「死後事務」を請け負ってくれる団体を探す難民を長らく続け、ようやく最近、自分が納得できる団体を見つけ出しました。申込金を払い、今は本契約のための書類作成中(基礎年金番号から、埋葬する寺院にはどう話をつけているのか、サブスクの契約番号に至るまで沢山あるので、なかなか終わらない)です。

みなさんもぜひ、ネットで検索してみてください。「死後事務」「高齢者サポート」というのは今や高齢者を対象とする1大ビジネスになりつつあり、膨大に見つかります。銀行やセゾングループ、法律事務所や行政書士事務所、謎の団体に至るまでいろいろなところが関わっています。

まず、「信頼できる団体」をと銀行へ。次に銀行でこの世界の先駆者だというNPO団体の説明会へ。さらに調べて、一般社団法人が運営するという団体や、行政書士事務所にも問い合わせしました。結果、疑問に感じたのが、銀行とNPO、弁護士事務所の違いです。

死後事務請負団体とは?

弁護士・行政書士事務所は法律に詳しいからこそできるのでしょう。銀行は話しぶりから遺産相続に関係して死後事務を請け負うというビジネスに参入したように思います。では、NPOや一般社団法人とはなんなのか?そういえば、クローズアップ現代ではこんな話をやっていたのを思い出しました。

近年、美容への関心が高まり、公的な医療保険が適用されない自由診療を提供するクリニックが急増しているそうです。ところがトラブルも少なくなく、NHKが取材すると、医師以外でも設立できる「一般社団法人」のクリニックが増えており、飲食店の経営者などが参入しているとのことでした。カネ目当てで医師の“名義貸し”も横行し、専門外の医師が自由診療に流れているという内容でした。

「一般社団法人」は、代表者が3名いれば登記することで、いつでも設立が可能な団体なのだそうです。美容医療と一般社団法人の話では、異業種のオーナーが参入し、一般社団法人のクリニックが次々に設立されているのが問題だと説明されていました。

代表3人でいつでも設立できる団体に、死後事務を任せていいのか?確かにある団体の説明会でも「もしこの会が倒産したら、私たちの死後事務や申込金はどうなるのでしょう」と質問されていた参加者がいました。となると、銀行のような大手が安心なのか、はたまた誰が設立し、どのような歴史があるのかにこだわる必要はないのか、私が難民化した原因の一つに、この「団体のゆえん」があったといえます。

(文責 R)

CLUBみなしごブログ,死んだ後,生きている間

常連のポイン子さんが、パワーポイントで「死後事務」についてレクチャーをしてくれました。
終了時には「そのデータをください!」という要望の嵐。

たとえば、私たちには、引っ越し時、入院・手術同意書などの「保証人」がいません。
認知症等の疾患で客観的な判断や決断力が衰えたときに、代理(=後見人)として動いてくれる人もいません。
これは「まだ生きているうち」に生じる問題です。

死んだ後、遺体はどうなり、住んでいた家はどうなるのか?公共料金の手続、サブスクや定期購入していたものの解約、年金や保険の受取終了など実に様々なことを考えておくことがあると再確認させられました。

CLUBみなしごブログ,死んだ後

先日、母の月命日に、自宅近所のお寺に墓参りに行くと、

本寺に縁のある人は

  • ①戒名はないものの骨壺から出した遺骨は永代供養・合祀塔地下に埋葬合祀できる20万円コース
  • ②戒名あり、骨壺のまま供養塔内の安置棚に納骨し、33回忌終了後、骨壺から出し地下に埋葬合祀できる50万円コース

で、御霊を見守ります

という掲示物を発見!

ぼんやりと、両親の7周忌が済んだところで墓じまいのタイミングを考えようとしていた私には絶好の情報です。
合祀という方法で供養塔に先祖の亡骸を移動でき、自分もそこで眠ることができるはず。

しかし、ふと

「墓じまいの後、50万円支払っておけば合祀してもらえる・・・で、誰が寺まで私の骨壺を持って来てくれるのだろう?」

すでに父方親族は壊滅状態で、母方いとこなどはここに墓があることすら知らないはず。仮にお寺の住所を残しておいたとして、いったい誰が「納骨」などの面倒な作業をしてくれるのでしょう?

Clubみなしごメンバーの方が、「骨壺が宅急便で寺に届くんですよ(笑)」と発言されていましたが、確かに・・・。

そもそも、病院の遺体安置所はせいぜい2時間程度しかいられません(両親の場合)。
遺体から骨壺までもいろいろありそうな。死後問題はまだまだ奥深いような気がします。
行政による合祀などもあるようですが。