子どもの発達障害が増えています。
文部科学省の調査(令和4年)によると、小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち、発達障害のような困難さを抱えているとされた子どもの割合は8.8%にのぼります。1クラス(35人の場合)3人程度、発達障害の子どもがいるという計算です。
発達障害増加の原因としては、食べ物や水、インターネットなどの環境要因とする意見から、「診断や社会的に認知が広まり、かつては見逃されていた子どもが発見されやすくなった」という説までさまざまです。
「子どもの発達が気になる」というご相談

実際、CAFICにも、「子どもの発達が気になる」という、保護者の方からのご相談や検査の依頼がたびたびあります。
たとえば落ち着きがない、空気が読めない、集団行動が難しい、ミスや忘れ物が多いなど、「学校生活で困っていることがある」、もしくは「このままだと困りそう」と心配されてのご相談です。
発達障害は、きちんと検査を受けなければ特定できません。しかし、検査を担う地域の療育センターは医師や自治体が「必要」と認めた場合でないと受けられなかったり、専門の医療機関は数か月待ちだったりします。そのため、私費で受けられるカウンセリングルームを探し、CAFICにたどり着いた方が多いようです。
カウンセリングルーム利用のメリット
医療機関ではないカウンセリングルームでは、診断は付けられません。でも、カウンセリングルームを利用するメリットもあります。たとえば下記のようなことです。
①病院に比べて、受ける際のハードルが低い
②アットホームな雰囲気のなかで行えるため子どもにも抵抗が少ない
③検査結果を共有しながら、「困りごとを軽減していくにはどうしたらいいか」など、ひとりひとりのニーズ合わせた対応ができる
④お子さんが持っている特性(個性)そのものだけでなく、その周辺要因についても細かく見つつ、考えていける
⑤投薬治療に頼らない解決法を探しやすい
いずれも、診断を付けることがメインの医療機関ではなかなかできないことです。
発達障害の診断は慎重であるべき

ほんとうに生まれながらの発達障害であるのかどうかは、かなり慎重に判断する必要があります。
暴力のある家庭で育ったり、不適切な養育環境で生活してきた子どもの場合、振るまいが暴力的であったり、感情のコントロールが難しかったり、対人関係がうまくいかなくなりやすいことも指摘されているからです。
ときには診断を付けるよりも、その子どもの育ってきた環境がどのようなものか、周囲がどのように関わってきたかなどの方が、その子の将来にとって大切なこともあります。
実は、子どもの権利条約に基づいて批准国を審査する国連「子どもの権利委員会」も「日本ではADHDの診断が徹底的に吟味されず、薬物によって治療されるべき生理学的障害とみなされていて、社会的決定要因が考慮されていないこと」(第3回・4回/5回日本政府審査への『総括所見』)に懸念を示しています。
子どものSOSサインかもしれない
おとなから見ると、「手がかかる」「問題行動」と見えるものも、子どもにとっては今できる、せいいっぱいのSOSサインなのかもしれません。
そんな視点を持ちながら、CAFICでは子どもの発達に関する検査もお引き受けしています。
Posted by 木附千晶

















