高齢者レジデンス訪問記2 終の棲家

この高齢者向けレジデンスは、CMで有名女優が宣伝している大手不動産会社が運営しています。 そのため、彼女の前の住まいの売却も含めすべてこの会社が対応してくれたそうで、最小限の労力で引っ越しができたそうです。
早くにご主人を亡くし、長年ひとりで暮らしてきた友人には子どもがおらず、これからの生活をどう整えるかは大きな課題でした。このレジデンスの特徴のひとつに、要介護2以上になると同じ建物内の介護棟に移り、看取りまで対応してもらえるという仕組みがあります。住み慣れた環境のまま必要なケアを受け続けられるのは大きな安心です。
たとえば夫婦で入居していた場合、夫が介護棟に移っても、妻はこれまで通り居室で暮らしながら、介護棟にいる夫と一緒に食事をすることもできるそうです。住む家が変わっても生活が完全に分断されない仕組みは、ご夫婦やきょうだいで入居される方にとって不安を和らげてくれるように思いました。
最後の贅沢

最後の時をどこで迎えたいか?それは人によって選択が異なるはずです。ある人にとっては、住み慣れた自分の家に居続けることが幸せでしょうし、どこであっても家族と共にいることを望む人もいるでしょう。いずれにせよ、友人のように「終わりまでが見通せる場」をあらかじめ選んでおくことも可能です。
仮に住み慣れた家で老後を過ごすと考えても、実際には病院、施設への移住を自分の意思や自覚がないまま強いられるかもしれません。身体や頭が動かなくなったら、自分自身での判断は難しくなるはずです。
判断できる時期に決断するという彼女の潔さは、私も真似てみたいと思わせるものでした。できる限りは自分で料理をし、レストランで食べたいものを選択する。図書館でいままで触れたことのないジャンルの書籍に挑戦してみる。ジムで筋力の維持を願い、大浴場やサウナを楽しむ。陽の降り注ぐカフェ、まるでホテルのような環境で自分の好きなものに囲まれて過ごすのは、私が憧れる老後の姿の1つでもあります。
判断力が残るうちに
Youtubeを見ていると、高齢の方が自分好みにカスタマイズされた団地暮らしをしていたり、老後を見据えた家づくりを披露されていたり、子どもと2世帯住宅に建て替えるなど、さまざまな暮らしの工夫を知ることができます。
彼女の住むレジデンスであれば、施設までは路線バスで直接行けるため、免許を手放したあとでも、安心して暮らせそうです。もちろん駐車場も完備しているため、ここから通勤している入居者の方も多くいるそうです。
居室には専用のタブレットが備え付けられており、安否確認の通知、駅までのシャトルバスの時刻表、食堂のメニュー、館内のイベント情報まで手元で確認できます。紙の掲示板を探し回る必要がなく、年齢を重ねた生活にとっては大きな安心材料だと感じました。
どこに住み、どのように生活しながら終末を迎えるのか。判断力が残るうちに考える必要があることを改めて感じる1日でした。
(文責:R)












