カップルカウンセリングについて
子どもの教育・育児方針の違い、家事分担の不平等感、金銭感覚の差、お金の使い道、不倫・不貞行為や暴力、ギャンブル・飲酒問題等々、さまざまな問題を解決しようと、多くの方がカップルカウンセリングをご希望されます。
表面化する問題は十人十色。カップルの数だけありますが、そのほとんどはコミュニケーションの問題に起因しています。
夫婦のあり方に正解はありません。
たとえ、どんなに大きな障害があろうとも、お互いを尊重しながら話し合って“落としどころ”を探していければ問題は解決していけます。
自分の常識が相手には非常識のことも
しかし、それが思いのほか難しいのです。
人にはそれぞれ、その生育過程で身につけた考え方や価値観、正義などがあります。相手もまた然り、です。
自分にとっての常識が、相手にとっては非常識と思えることもあるし、優先順位がまったく違うということもあります。自分は「当たり前」の言語が、相手にはちんぷんかんぷんということもあります。
できるだけ冷静に話そうとするあまり自分の思いを語れていなかったり、逆に感情的になりすぎて相手に響かないことがあります。十分に言葉を尽くしているつもりなのに、相手にはまったく伝わっていないこともあります。
「自分の方が正しい」「大切な人だからこそ理解して欲しい」「相手に変わって欲しい」と思うのは、ある意味当然です。しかし、それを主張し、押し通そうとしたら、行き詰まるだけです。
たとえ一時的にどちらかが折れ、その場をしのいだとしても、不満の火種はくすぶり続けます。これが、何かのきっかけで燃え広がることもよくあります。
カウンセラーの役割
カップルカウンセリングでは、カウンセラーはどちらが「正しい」「間違っている」というようなジャッジはしません。どちらか一方に肩入れするというようなこともありません。
先ほども述べたように、夫婦のあり方に正解は無いからです。
カウンセラーは家族の一員のようにその場にいて会話に参加し、まったく違う価値観・視点を持った第三者として機能します。ふたりでは見落としていたことや通り過ぎてきたことを指摘したり、すれ違ってきた言動を翻訳したり、今までとは別の方法や見方を提示します。
そうして夫婦がお互い歩み寄り、ゴールイメージを共有し、お二人らしい夫婦のかたちを探すためのコミュニケーションをサポートしていくのです。
個人カウンセリングを勧めることも
このプロセスの中で、各々の生育歴やもともと抱えているものの存在が大きく、二人がよりよいコミュニケーションを取り、よい関係性を築いていく作業の妨げになっているように感じたときは、個人カウンセリングのなかで、各々の問題を解決していくことをお勧めすることもあります。