相談室ブログ,心理療法カウンセリング

医療機関

心身の不調や困り事が出てきたときに、どこに出向くのが一番よいのか、迷われる方も多いことかと思います。
そのような場合のご参考まで、まとめてみました。

まず、身体の不調がはっきりとある場合は、医療機関で内科的な疾患がないかどうかを診てもらうことを第一に考えても良いかもしれません。
その上で、「これといった疾患はないけれど、やはり不調が続く」「お医者さんにストレスを指摘された」という場合は、改めて精神科・心療内科か心理相談機関かを検討してみてはいかがでしょうか。

病院?それともカウンセリング?

精神科・心療内科と、心理相談機関との最も大きな違いは、薬による処方がなされるかどうか、です。ですので、たとえば「仕事になんとか行けるように、まず不眠をどうにかしたい」ですとか、「不安がつのってしまってつらいので、薬での治療を試してみたい」という方は、まず医療機関を受診して、医師に相談してみることをお勧めします。
中には、精神科の薬を飲むことには気持ちの面で抵抗がある、という方もいらっしゃるかと思いますが、そのような方も一度医師に相談して、心身がどのような状態にあるのか、聞いてみてもよいかもしれません。

医療と心理の活用法

カウセリング

「薬で少しラクになったけれど、根本的な解決・治療にはなっていないような気がする」
「薬で治療するというものではないと医師に言われた(対人関係でお悩みの方・不登校のお子さんもよく言われることです)」
という場合は、カウセリングを受けられることをお勧めしたいと思います。
服薬治療を続けながら、カウンセリングを受けることは、多くの場合問題ないですが、念のため主治医の先生に確認を取っておくと安心ですね。

こころの健康のために

精神科医療も、カウンセリングも、一昔前までは特殊な分野と思われがちでしたが、最近では‘必要に応じて活用する’ということがだいぶ一般的になってきたように感じます。
精神的な不調を「気合で乗り越えるぞ!」とできればそれに越したことはないのですが、そうもいかない時もあります。
それでも良いのです?
自分を責めすぎず、いたわってあげましょう。

相談室ブログ,心理療法カウンセリング

カウンセリング」のページに心理療法とカウンセリングについての説明を追加しました。

これから心理相談を受けるかどうかご検討中の方は、こちらと「初めての方へ」「よくある質問」のページを併せてご覧いただくと、だいぶイメージがしやすくなるのではないかな、と思っています。
ご不明な点などございましたら、「お問い合わせ」フォーム、またはメール等でお気軽にお問い合わせください。

改めてカウンセリングを考える

ひと昔に前と比べると、心理相談・カウンセリングに対する敷居はだいぶ低くなってきているように感じますが、それでもやはり非日常と言いますか、特別・特殊な場所、という感覚はあるかもしれません。
悩みを打ち明けることで、それが解決につながっていくのかどうか、カウンセリングが実際にどう自分に変化をもたらすのか、といった部分は多くの方が疑問や不安を感じられる点かと思います。

「カウンセリングの効果は1回でわかりますか?」

という質問をお受けすることがあります。これはとても難しい質問です。というのは、どう感じるかはその方により個人差が大きいためです。
ですが、「これはちょっとどうかな??」というモヤモヤ感がある場合などは、そのカウンセリングは無理に続ける必要はないでしょう。

「効果って言われるとまだよくわからないけれど、話を聞いてもらってなんかスッキリしたな」とか「今まで気づかなかった部分に気づけた」というような感想があるとすれば、そのカウンセリングはこれから展開を見せていく可能性が高いと言えます。そのような感覚をまずは確かめることから、お勧めしたいと思います。

臨床心理学、それは「人が生きる知恵」

私自身も、今から20年ほど前、駆け出しのカウンセラーであった頃、先輩のベテランカウンセラーに教育分析(カウンセラーが受けるカウンセリングのことをこう呼びます)を受けていましたが、自分ではまったく考えたことがないテーマ(自分自身の心理的な課題)に気づいたり、芸術療法を受ける側になって「心理療法で癒されるってこういうことか」と実感したりしたことは今でもはっきりと覚えています。

さまざまなお悩みにお応えするため、臨床心理学自体もどんどん進歩をしてきていますし、それをベースとして実際のケアを行なう私たち臨床心理士も自己研鑽を積み重ねてきています。

「心理学とは、人間がよりよく生きていくための知恵である」

というフレーズを本で目にしました(何の本であったか失念してしまったのが残念です!)。自分自身も一人の人間としてその知恵に助けられてきていますし、またこれからご縁があって人生の‘伴走’をさせていただく方とも、その知恵をシェアしていくことができればと考えています。