以前、「ゲーム依存を防ぐために、まずはご家庭でルール作りを」というテーマで書かせていただきました(こちらをご参照ください)。
今回は、それ以外の工夫について書いていきたいと思います。
「ゲーム以外の趣味がない」は要注意!
趣味をたずねられたとき、「ゲーム」と真っ先に答えるお子さんも多いことでしょう。
それ自体は問題ではないのですが、「ゲーム以外の好きなことは?」と聞かれたときに、悩んで出てきたのが「YouTubeで動画を見る」だけであったり、「他はない」「ゲーム以外はいつもつまらない」という話だとすると、カウンセラーとしては少し心配です。
‘好きなこと’はバリエーション豊かに
ゲーム以外に楽しいと思えること、身体を動かすこと・ものづくり系・何かを集める・絵を描く・生き物や鉄道‥どんなことでもいいので、何か好きな分野があり、‘それに関わっている時間は楽しい’と思える事柄があるとよいですね。
親御さんも無理のない範囲でそれらを一緒に楽しんだり、協力したり、ほめてあげたり‥ができるとさらによいでしょう。
今現在、お子さんがゲーム・ネット以外で興味のあることがなさそうであれば、家族の別の方の活動にそのお子さんを誘って、一緒に何かをおこなう、ということを始めてみてはいかがでしょうか。
「山にキャンプに行く」「川に釣りに行く」等というと大がかり過ぎるかもしれませんが、家でお子さんが好きな料理を作るのを手伝ってもらうですとか、地域のイベントに一緒に参加してみるとか、ちょっとしたことでも十分よいと思います。
デジタルな物から離れて楽しく過ごせる時間を少しずつ増やし、ポジティブな感情をご家族で共有することができるとよいですね。
ゲーム以外の楽しい時間が依存予防になる
大人の依存症にも共通する話ですが、「ストレス解消の方法が一つしかないと、その方法に依存しやすい」と考えられています。
子ども時代からさまざまな経験をし、物事に触れて、その中から興味・関心のある分野や活動を見つけられると、それが長期的にはストレスに負けにくいタフな心を育むことにつながります。
がんばって成果を上げなくてもよいですし、毎週通う習い事ほどコンスタントなものでなくてもよいと思います。ちょっとした‘好きなこと’を増やしていけるとよいでしょう。