新しく「離婚に関する相談」をスタートさせます。
その理由は大きく分けて次のふたつです。
①「第三者を交えて離婚に向けた話し合いをしたい。関係修復のためでないと、相談室を利用できないのか」
という問い合わせが増えてきたこと。
②かなりこじれた状況になってから、カップルカウンセリングとして申し込んでこられるケースが増えていること。
法的手段や行政相談は「争い」に発展しがち
とくに気になったのは、②のケースです。
そういった方々は、行政相談や弁護士相談、裁判所を利用していることも少なくありません。
それが思いのほか、事態をややこしくしています。
どれほど最愛の相手であっても、「離婚」の文字が頭をよぎることはあるはずです。
そんなとき真っ先に浮かぶのは法律を使った解決法でしょう。円満調停というものもありますが、法的手段や行政相談を使うと、どうしても「争い」に発展してしまいがちです。
裁判所に提出する書類は「自分は正しく、相手は間違っている」という攻撃モードで書かざるを得ず、「女性のための相談」といった類いの窓口では、「夫の言動はDVか」という話になりやすいからです。
あるクライアントさんは、「無料なら、ちょっと夫の愚痴を聞いてもらおう」と、行政の相談窓口に電話をしたら、「(DVだから) すぐに避難しろ」と言われ、慌てて電話を切ったと話していました。
得た知識が関係悪化を助長
私が知る限り、「夫婦のコミュニケーション改善」を目的とした公の相談窓口はありません。
夫婦そろって相談できる場もありません。
どこの窓口でも、関係修復という話にはなりにくく、何より「子どもの成長発達の場としての両親」という視点での支援が手薄です。
相談窓口で得た知識が関係悪化を助長してしまうこともあります
たとえば、「子どもを相手に取られたくない」と親権争いが勃発したり、片方の親がもう一方の親に内緒で子どもを連れて家を出たり(いわゆる「子どもの連れ去り」)。
「離婚成立までは別居親と子どもを会わせないほうが良い」とのアドバイスに従ったがために、二人での話し合いが難航したり、愛しているからこそ「相手に変わってもらうヒントが欲しい」とDV 相談を受けたことで夫婦の間に溝ができてしまったり・・・。
関係修復に行き着くケースも
こうしたお話をうかがうたびに、「もっともっと手前で、カップルカウンセリングに来ていただけていたら」と思いました。 せめて、「争わない離婚に向けた知識や、 離婚が子どもに与える影響を知っておいていただけたら」とも思いました。
「離婚」が頭に浮かんだときに、 公の場でも、法律の場でもない、夫婦が客観的に話し合える場所が必要ーーそんな思いで「離婚に関する相談」をスタートさせました。
もちろん「離婚について話合ううちに、関係修復に行き着いた」というケースもあります。 気負わず、お気軽にご相談ください。
【離婚に関する相談】