CLUBみなしごブログ,生きている間

「長々と説明をありがとうございました。最初から新電力の紹介ですと言えばすぐに断りましたった。申込書や文書一式は返してください。

一度、全ての資料を確認して、もしかしたら契約した方がいいと考えなおすかもしれません。その場合の連絡先も教えてください。」と伝えると、書いた契約書のみならず、営業で使用していると思われる全ての資料と共に名刺も置いていきました。

ここまでで1時間以上の応対をしています。時間を返してもらいたいという気持ちにくわえ、町内会の回覧板のお知らせで良く見る消費生活センターだよりやNHKの「私は騙されない」、ニュースで見る詐欺商法についてなど、さまざまなことが頭をよぎりました。

詐欺商法で、「消防署の方から来ましたという人から高額な消火器を買ってしまった」、「警察の人が来て、家族が事故に巻き込まれたからお金が必要だと言って渡してしまった」などの事例はよく耳にします。単純になんでそんなのに騙されたのかな?と思っていました。

しかし、今回の1件を経て感じたのは、ニュースで説明できるような身近な言葉で手口をまとめると、「消防署の方から来ましたという人から高額な消火器を買ってしまった」となるだけで、実際には、巧妙なやりとりや働きかけがあったのだろうということです。

私は教員でもあり、卒業後の学生らが怪しい会社に入社して、あんな営業していたらどうしよう、今日の男性2人の親はこんな仕事をしていることを知っているのかとも考えてしまいます。

いやいや、私は社会心理学の授業で、ビジネスで役立つ説得的コミュニケーションやコールド・リーディングの紹介などもしているのです。「お手紙を送りましたが届いていませんか?」と問いかけ、対面で話をする機会を作るのは、フット・イン・ザ・ドアという交渉法ですし、誰にでも当てはまるような曖昧な表現を、自分にだけ当てはまると思い込んでしまわせるバーナム効果など、おそらく彼らにはマニュアルがあり、話の流れで切り口を変えているはずです。

私に「新電力」や為替変動やエネルギーに関する「地政学的リスク」に左右される燃料費調整額について知識がないという前提で彼らの説明は進行していました。となると、世の中の仕組みや社会情勢に疎いとだまされる可能性も高いと予想されます。

みなしごには相談できる家族や親戚もいません。詐欺なのかそうでないのか、ひとりで判断できる知恵や判断力が必要だと実感した情けない1日でした。

その晩、この会社についてネット検索をする悪評がでるわ、でるわ・・・。怪しい契約を促されている場合、とりあえず、待たせて時間を稼ぎ、ネットで調べてみるというのも手なのかもしれません。

翌日、会社(販売代理店)に「個人情報が盗まれている可能性はないか」「誤って契約されていないか」と問い合わせをし、さらには新電力の会社にも、いわゆる電磁的方法、メールでクーリングオフの申請をしました。販売代理店からは男性の上司という方から「お詫びと契約無効の内容証明を送付する」との電話が入り、もちろん電話にでることなく全ての文言は留守番電話に録音しました。

当の担当者からもその日のうちに電話があり、さらに家のポストには「契約破棄証明書」という文書が入っていました。近所で営業をしている最中だったのかもしれません。

これらの対応も既に既定路線でやり方が決められているのでしょう。とにかく詫びて、客に嫌な印象を持たれないようにし、「好意の返報性」、すなわち最後まで誠実な対応をしたのだから、営業の話を客であるあなたが拒否したことにも付き合います、あなたに敵意はありません、話をきちんと聞かなかった客側にも問題ありましたよね、という先方のアピールとも考えられます。

しかし、内容証明は日付を明確にするために郵便が原則です。担当者のスマホに「契約はしていない、個人情報は一切漏らさない旨」の内容証明を担当者の実印入りで送付するようショートメールしました。

「いやー、嫌な客を勧誘しちゃったよねー。追い込むよねー。もう1人の男性は研修中のOJTでしょ。手口を学んでるのよ」

事の顛末を伝えた友人の弁です。

(文責:R)

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めずらしく平日に家にいると、

「電気料ですが、 検針が無人化することで領収書の発行ができなくなります。昨年8月に郵便でご連絡したのですが、お返事をいただいていないので、確認させてください」

と、カードフォルダに入った名刺を見せながら、インターフォンの向こうには作業着の男性の姿が。

「確認ならインターフォンでお願いします」と返答すると、

「大変申し訳ないのですが、対面で確認が必要な点がございますので・・・」

と、促され、もこもこのフリースにぼさぼさ頭、もちろん化粧っ毛はなく、まさに絵に描いたような還暦のばあさん姿でやむなく玄関先へ。

20代の男性ふたりの訪問

そこには、2名の20代の男性が立っていました。

使い込んだクリアファイルの図を片手に、

①電気の検針が無人化し、人件費が軽減されるため使用量の15%安くなること、
②明細書が必要な場合、費用がかかるが、本日の確認で無料発行が可能

だとのこと。電気は東電から供給されているが、エンドユーザーに届くまでに中間業者が入り、その業者が確定申告用の明細や領収書の発行を代行する仕組みになったといいます。

もう1人の男性は、ただ、横にいるだけでなにをするわけでもありません。

「このあたりに住む方たちは、ほとんどこの処理を終わらせてますよ」

終活にも必要なお客様番号を確認

TEPCOなのか?と作業着に社章を探しますが見当たりません。

「すでに使用料や領収書等はお届けしていないはずですが、電気のお客様番号はわかりますか?古いものでもかまいません」

わからなくて(私の場合小売業者はTEPCOに該当)問い合わせをしなくてはとずるずるほったらかしにしてきた案件です。しかも、終活に際して、インフラなどのお客様番号を確認すべく整理をしているところでした。

「いやいや明細はもうすでに来ていないわけだから、お客様番号はわからないです。てか、そちらでわかりますよね。」

「調べられます。ただ、ご本人が確認しているということが前提になるので、お電話をお借りできますか?あと、こちらの契約書にサインをお願いします。改めて、お支払い口座を記入いただく必要があるのですが、本日でしたらこの場で承れます」

いやいやTEPCOなんだから自分で調べられるだろ? と思いつつ、個人情報の観点から登録電話番号でないと教えてもらえないのかと宅電の子機を手渡します。

「番号がわかるまでに時間がかかりますから、お家の中でお待ちください」(男性)

「ご苦労さまですねぇ。こうやって一軒一軒確認して回られているの?」(私)

どこから来たの?

お客様番号がわかったところで、またインターフォンがなり、

「すべて確認が取れました。では、申込書をお願いします。書いていただくのは、ここと、ここです。あと、確認事項については印を入れてください」

と、どんどんと進み、最後の最後で、「今回の契約で、これらのサービスを3ヶ月無料でお試しいただけます」とのこと。

疑問に思った私が「スマホと同じでオプションってことですか?4か月以降はいくらですか?というより無料期間が終わったらキャンセルすることになるし、面倒だから最初からいりません」と言ったあたりから様子が変わりました。

男性:「いえ、このサービスをご利用いただかないと電気代はお安くなりません。このオプションあっての契約ですから。無料期間が終わったころにお電話差し上げます。鬼電します!」

私:「なら、あなたが私に電話で無料期間を教えるのでなくて、あなたが解約の電話してくれないかしら。そういうの面倒だからいらないの。いらないです。」

男性:「いらない!?契約しないと電気代は安くなりませんよ。そもそも電気を供給しているのは東京電力ですが、そのままTEPCOが間に入って電気代を払ってますよね。それが今回の契約で変わるんですから」

私:「新電力ってこと?全部いりません。てか、初めから言ってください。TEPCOから変更するつもりはありません。安くする気もありません」

男性:「いいんですか!?安くならなくて。」

私:「書いた文書は全部返してください。個人情報ですから。最初から新電力と言えばいいものをなんてわかりにくい説明するんですか?近所の方たちがみんな切り替えているからって私が迎合する必要ありますか?」

男性:「お勧めしただけですから。入ってくださいとは言っていません。では、申込書は全てお返しします。失礼しました」

<つづく>

(文責:R)

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年末、入会を決めたとある終活団体の面接を受けてきました。

面接前に大量の書類を作成しなくてはならず、なかなか終わりが見えないため、「とりあえず年内に動いてみよう」と面談予約を入れることにしました。2時間たっぷり、専門の相談担当の方とその見習い(?)と書類を見ながらやり取りをします。

「墓じまい」へのつっこいみ

まずは、「墓じまい」について。菩提寺で、墓じまい後、合祀墓に入れることや、私自身は戒名と読経で合祀墓に入れてもらえることなどを伝えます。

通夜や葬儀も不要。直葬でお寺に任せて49日納骨をお願いしました。御棺はエコなダンボールタイプのもの。花も最低で。このあたりは問題なさそうです。

しかし、しょっぱなから突っ込みが入ります。

「もし、墓じまい前に亡くなられたらどうなるかも考えておいてください」

確かにその通りです。

飼い猫の行方

飼い猫は誰が引き取ってくれるのか。

「相手の方に合意書を書いていただく用紙はこちらです。連作先もお願いします。2名ほど候補がいるといいですね」

本当にその通りです。愛猫が路頭にまようことになるのは困ります。専門相談員は、十分に完成できていない書類の箇所を見つけて、聴き取り、その内容をカーボン紙つきの面談シートに書き込んでいきます。

カードやサブスクは

「契約しているカードとサブスクはこれで全部ですか?」

うーん。VIEWカードにスイカがついてます。あ。イオンカードを使ってないまましまってあります。Amazonはプライムとキンドル、電話はdocomoでインターネットは・・・。書き忘れてますけど、Apple Couldが毎月150円で、デパートの友の会にも入っています。

カードやサブスクの解約には1件、3000円が必要だそうです。使わないカードは断捨離しなければいけません。PCの処分や電子データの消去も考えるようにとのこと。

具体的なイメージができていなかったことも

「入院や手術をする場合など、誰にどこまで連絡するかリストがないですね」

「延命治療は不要、要請された場合の病理解剖は了解ですね。献体登録はなしとのことですが、目や臓器など献体希望であれば、それらの団体に登録して、記録を残してください」

「後見人事務履行に関する事前意思表示、たとえば認知症になって判断ができない場合、今の家に住み続けたいのか、おしゃれが好き、よく行くお店があるなど、記録に残してもらいます。それらを履行時に尊重するようにしますから」

墓や葬儀のこと、入院の保証人(はこの団体にあらかじめお願いできる)が必要であることまでは想像できますが、だれに何を託したり、伝えるのかまでは具体的にイメージできていませんでした。判断能力を失くした時に何をしてもらいたいのかも事前に伝えておく必要があります。後見人には自らのお財布を全て託すことになるわけですから。

ここでは、死亡通知のハガキ文例をいただきました。文面は自分で作成し、データでリストと共に後日お渡しすることにしました。

断捨離必須

「今、お住まいの家はどのくらいの広さですか? 大きな家具や家電、自転車などの数を教えてください。荷物は多い方ですか?どなたかに遺品として残したいものリストを作成ください」

テレビ1台は使わないまま置いてあります。1台は見てます。洗濯機はドラム式です。壊れたもう使っていない自転車がありますが、捨てるようにします。冷蔵庫は家族用のです・・・。必要なさそうなものは断捨離します。

1LDKの家を遺品整理して荷物を片付けてもらうと30万円くらいするとのこと。遺品はあらかじめ託すことになる人にどのような方法で受け取ってもらうのかも考える必要があります。

自分のことは自分でなんとかしたい

死後事務について決めておかないと、もちろん行政が親戚を探すなどして遺体や遺骨の処理をし、財産は国庫に行くだけです。もちろんそれでもいいのですが、できれば自分のことは自分でなんとかしたい・・・と思いながら、公正証書での契約には時間がかかりそうです。

(文責R)

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9月下旬、突然、目が見えなくなりました。
と言っても、コンタクトレンズ洗浄液による炎症で今は回復傾向。まもなく元通りになる予定ではあります。

しかし、目が不自由な間、みなしご予備軍の私は「もし、みなしごだったら~」と、いろいろと考えさせられました。今となっては、「将来に向けて考えを深めるように、という神の啓示だったのでは?」と思うほどです。

広がったのは真っ白な世界

事件が起きたのは、ハードコンタクトレンズからソフトコンタクトレンズに換えて3日目のことでした。

朝、コンタクトを装着したとき「なんか染みるなー」と思ったものの、
「慣れないし、こんなものなのかも」
と思って外出。・・・それが大きな間違いでした。

電車の中で本を読もうとしたものの、目が辛くて開けていられません。とりあえず目をつぶりながら勤務地へ。違和感を感じながら仕事をしていたところ、他のスタッフから「なんかすっごい目が充血していますが、大丈夫ですか?」と尋ねられました。

慣れないソフトコンタクトレンズを外出先で外すことに抵抗があり、我慢していたのですが、「そんなことは言ってられない」と、トイレで外したとたん! 周囲が真っ白な世界になりました。

しばらく目をつむっていると、ぼんやりと「そこに何かがある」のは分かりました。が、はっきりした形になりません。

「これは、電車に乗って帰れない」

タクシーを呼ぼうにも、見えないとスマホのアプリが使えません。家族に電話をして迎えに来てもらおうと思っても、電話番号が見えない。何度も目をつぶっては目を休め、どうにかして「これかな?」という家族のアイコンらしきものを見つけて、迎えに来てもらいました。みなしごだったら、できない選択です。

処方箋をもらうにも四苦八苦

眼科の受付にたどり着けても、問診が書けない、診察室に入れない。処方箋をもらっても、眼科のすぐ下の階にある処方箋薬局行くだけで死の行軍のようでした。

目を開けると痛みで涙と鼻水が止まらなくなるので、極力目を閉じたまま、壁をつたいながらどうにかエスカレーターに乗り、薬局へ。眼科でバッグに突っ込んでもらった処方箋を「このへんに入っているはず」と指し、薬局の方に探してもらいました。

支払時、「処方薬に眼軟膏がありましたので、使い方の説明も一緒に入れておきますね」と言われ、思わず「だから見えないっつーの!」と言いたいのをぐっと飲み込み、お礼を言って、再び忍者のように壁をつたいながら薬局を後にしました。

困ったのは愛犬の散歩

それから1週間、まるまる仕事を休みました。休みの連絡をするだけでも死ぬ思いでした。
しかし、習慣とはすごいもので、料理や洗濯などの日々の家事はなんとかやり過ごせました。もちろん、勝手知ったる家の中なので、どこに何があるのかが分かっているから、でしょう。

日常生活のうち、一番困ったのは、愛犬の散歩でした。長時間の散歩はしばらく諦めてもらうにしても、最低朝晩2回のトイレ散歩には連れ出さなければなりません。
物のシルエットしか見えない目で、どうにか近場のトイレスポットまでの連れて行く日々が1週間ほど続きました。

「高齢になって目が悪くなって、運転ができなくなったら、犬を乗せて動物病院にも行けないのだ」という考えが、たびたび浮かびました。大好きな犬との旅行も、もう行けません。

くしくも7月後半に新たな保護猫を2匹迎えたばかりで、シャーシャー言う猫たちを懐かせたり、病院へ連れて行くという大仕事も控えていました。

恐ろしい考え

「死ぬまで犬や猫と暮らしたい。できることならゴールデンレトリーバーと暮らしたい」とずっと願ってきました。そんな私の脳裏に「もしかしたら、年を取ったら動物と暮らせないかも」という恐ろしい考えがよぎりました。

年を取って、体がうまく動かなかったり、車の運転ができなかったり、世話をできないときがあったりするかもしれない。そんなことがあっても、どうしたら動物たちと過ごす毎日を手に入れられるのか。

神様が「そろそろ真剣に考えなさいよ」と教えてくれた出来事だったのかもしれません。

(文責 C)

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人生の残りは意外と短い

女60才。
夫はいるけど、実の親きょうだいとはとうに縁が切れ、子どもはいない天涯孤独予備軍です。

「人生まだまだ先はあるだろう」と思っていたら、昨年、身近に感じていたミュージシャンが立て続けに亡くなってしまいました。

1月:高橋幸宏(70)、鮎川誠(74)
3月:坂本龍一(71)
10月:谷村新司(74)、もんたよしのり(72)
11月:大橋純子(73)、KAN(61)

ほとんどが70代前半。
KANさんに至ってはほぼ私と同じ年齢でした。
ショック…😳

人生100年時代と言われています。
しかしこうやって、もっと早く亡くなってしまう人もたくさんいるのです。
70才としたら、あと10年しかありません。
ぼんやりしてたら人生あっという間に終わってしまいます。

残りの人生何をすべきか

残りの人生、何をするべきか…
しかもまだ元気なうちに。

これは「今」考えるとても大切なことだと気がつきました。

まず思いつくのは「海外旅行」。

テレビで旅行番組を観たり、ニュースで海外旅行に出発する人を見るにつけ「自分も行かなきゃ!」と思います。

でも私は10回以上外国に行ったのですが、今思い返すと多大なる労力と出費のわりにはそれほどの実入りはなかった気がするのです。

今となっては自宅でくつろいで旅行番組を観ていた方が楽しいかも。

では「仕事」?
仕事が自分にとっての生きがいだったらそれも良いことでしょう。
仕事を通じて自分が向上し、人とつながり、人のためになる。
でも必要以上に、お金のための仕事はもうしたくないです。

過去を振り返りこれからを考える

では何?
年寄りの強みの一つに「過去の経験の多さ」があります。
今までの人生を思い返し、何が楽しかったか、そしてこれから何をすべきかを考えることが出来るのです。

今から思って、ほんとに楽しかったことは?

居酒屋で知らない人と話が合って盛り上がったこと
きれいな湖でのんびりしたこと
夫と二人で好きなクイズ番組を観ながら夕食を食べたこと
ギターで好きな曲を弾きながら歌ったこと
静かな場所で気持良い風を受けながら読書したこと
そして、今こうやって過去の楽しかったことを思い出していること

決して派手なことではないけど、日常の中にある楽しみを感じ、それに感謝する
何か新しいこと、大きなことに挑戦するのもいいけれど、もしかしたらこれが残りの人生で大切にするべきことなのではないかと思うのです。

と言いつつも、実際は日々の家事雑用で、時間が飛ぶように過ぎてしまいます。

「あーー、時間がどんどん過ぎてゆくー」

と思っても、それが自分の限界。
これはこれで仕方ない。
人はどんなときにもベストを尽くしているものなのです。

(文責 M)

CLUBみなしごブログ,生きている間

「CLUBみなしご」のミーティングに出ていて思うのは、参加者の興味が「生きている間」と「死んだ後」に分かれるということ。もちろん、いずれにも興味はあるのだろうが、人によって「より、こっちが気になる」というのがあるようです。

個人的には、圧倒的に「生きている間」が気になります。こう言っては無責任かもしれませんが、死んでしまえば自分は何も分かりませんから、腐乱死体になっていようと、死後事務が滞ってしまおうと、「まぁ、それはそれで仕方ない」と思えそうな気がします。

が、「生きている間」、もっと正確に言えば意識があって生存している間は、できるだけ痛い思いも不快いな思いも、寂しい思いもしたくない、と切に思います。

終の棲家はどうする?

そんな私が気になっているのが、「終の棲家はどうする?」ということです。

どこに住むか、だけではありません。どんなところにだれと住むか、何をして暮らすのか、どういうふうに生活するのか・・・いろいろ考えると、いったいどこにどんな終の棲家を構えるべきなのか、めちゃめちゃ悩みます。

動物は必須

私の日常に欠かせないものといえば、やはり動物です。最低限、犬と猫とは暮らしたい。そしてできれば犬は中型犬以上。可能であれば生涯、ゴールデンレトリーバーと一緒にいたいと願っています。

しかし、大型犬をいつまで世話できるのか。大型犬の世話には、体力、身体能力、経済力・・・いろいろなものがかさみます。日々の散歩や車に乗せての移動も、足腰が衰えたり、目が悪くなったりしたら、難しくなります。

住居の条件も厳しくなるでしょう。ペット可物件が増えてきたとは言え、大型犬可のところはまだまだ多くはありません。

さらに大型犬と猫と一緒に住める物件となると、賃貸ではかなり厳しそうです。

気にかけてくれる人も欲しい

そしてもう一つ、気になっているのは「私を気にかけてくれる人」の存在です。みなしごになれば天涯孤独です。いざというときに助けてくれる人も、私の人生や生活を一緒に背負ってくれる人もいません。法律的にも、私の生涯に関われる人はいなくなります。

「いつも一緒に」いるような人は無くてもいい。だけど、日々、挨拶を交わしたり、ちょっとした私の変化に気付いたり、私の健康や生死を気に留めてくれている人はいて欲しいなぁ、と思います。

そんなこんなを考えながら、終の棲家をどうするのか。もっと具体的に言うと住居と伴侶動物について、このブログを通して考えていきたいと思います。

(文責 C)

CLUBみなしごブログ,死んだ後,生きている間

常連のポイン子さんが、パワーポイントで「死後事務」についてレクチャーをしてくれました。
終了時には「そのデータをください!」という要望の嵐。

たとえば、私たちには、引っ越し時、入院・手術同意書などの「保証人」がいません。
認知症等の疾患で客観的な判断や決断力が衰えたときに、代理(=後見人)として動いてくれる人もいません。
これは「まだ生きているうち」に生じる問題です。

死んだ後、遺体はどうなり、住んでいた家はどうなるのか?公共料金の手続、サブスクや定期購入していたものの解約、年金や保険の受取終了など実に様々なことを考えておくことがあると再確認させられました。

CLUBみなしごブログ,生きている間

突然保証人の必要が

人間ドックの胃カメラで意識がもうろうとしているまさにその最中

「あ!ガンがあります」

と言われ、あれよあれよと転移の確認やらMRIなど通院すること数回。
1週間入院し、とりあえず内視鏡手術で切除することに。
当然、「付き添いの方に術前の説明を」という映画などで見たことのある展開が生じます。

「私、みなしごなので保証人はいません」
「なにかあった時に連絡のつく友達やいとこや親戚でもいいですよ」

と、大層ありがたい医師の声。

保証人の条件を調べておきましょう

10年以上、人間ドックでお世話になっている病院だからこその計らいかもしれませんが、経緯を説明して友人に保証人を引き受けてもらいました。

実はその数年前にも手術を受けているのですが、その際は友人を「いとこ」ということにして付き添いしてもらっています。

病院にしても何か事故があった場合、緊急の場合、治療費不払いの場合を想定しての保証人だからそんなものなのかな?と思っていたのですが、メンバーの方から、類似のケースで「保証人は3親等まで」と厳しく言われたとの発言が。

日頃からお願いできる人がいるか、通院している病院が求める保証人の条件について調べる必要があるなと感じる出来事でした。

CLUBみなしごブログ,生きている間

月に1度の「Clubみなしご」ですが、参加者の方の話を聴くにつれ、これからの人生で不安に感じていることが

「お金」
「他者とのつながりや気持ち」

の問題に分類できるように感じています。

お金はあればあるだけ頼りになります。
これに加え、預貯金の管理や資産についての知識・情報があれば、それこそ不労所得でも定期的な収入が期待できるかもしれません。

Youtubeなどの動画情報も、貯蓄や倹約、老後の暮らし、投資等の工夫や他の人たちの生活ぶりを知ることができて面白いです。


もともとネットから始まった「ガルちゃん(ガールズちゃんねる)」は性別を問わず多様なテーマについておしゃべりをするコミュニティで、私の好きなYoutubeの1つです。ラジオ替わりに良く視聴しています。
孤立や漠然とした不安など「気持ち」の問題もトピとして上がっており、意外にも生活の上でヒントになっています。ここ最近のトピで気にしているのは「新NISA」(笑)。
貯蓄と節税についての知識満載です。

その他、ブログのチエックや、図書館での関連本探し、「Clubみなしご」のようなミーティングに「聴くだけ参加する」ことで、暮らしを知るヒントが得られる場は少なくありません。
「知っていると知らないで大違い」上手に知識を得て、自身のみなしご生活を盛り上げたいものです。

CLUBみなしごブログ,生きている間

CLUBみなしごで話題になるものの1つに、「みなしごの私たちには身近な信頼できる人が必要?」というものがあります。

CLUBみなしごに集まる方たちは、親兄弟、子どもがいない、頼りにできる親戚縁者がいない、いたとしても縁を切っているという境遇です。当然ながら、誰かに看取りを期待することはできません。無論、介護や看護も亡くなった後も同様です。

だからこそ、信頼できる人が身近にいてくれれば、闘病や死後の手続なども安心だと考えるのはごく自然なことでしょう。

「死後事務」とは

葬儀やお墓のこと、電話の解約や役所への手続など、いわゆる死後に必要な手続きを「死後事務」と言います。よく耳にする「遺言書」の執行は、法的効力があるのは財産だけです。
「死後事務」は、弁護士や司法書士などが、生前に委任契約を結んで手続きを代行してくれます。これらの死後事務と遺言書の違いなどはあまり知られていません。

横須賀市では、「わたしの終活登録」というカードに、エンディングノートの保管場所、臓器提供の意思表示、葬儀や遺品整理などについて必要な事柄を記入すると、市が保管するという行政サービスがあります。カードは厳重に保管され、その内容は医療機関や警察、生前に本人が登録した連絡先にしか伝えられません。

つまり、市が「死後事務」をするのでなく、登録した連絡先に連絡が行く(みなしごの場合は、信頼できる人?? そもそも誰を連絡先にする?)というシステムです。

たとえば、子なし・親族なしの未亡人(みなしご)が、孤独死した場合、自治体が火葬してくれる可能性は高いですが、夫の墓の場所を探し出し、妻の遺骨を納めることは難しいでしょう。エンディングノートに「通帳のお金で火葬して、無縁仏にしてください」と記して孤独死しても、自治体は預貯金を引き出すことはできないのです。
このため、横須賀市でも「わたしの終活登録」カード登録の際には、聴き取りをして、みなしご(=身寄りがない人)には第三者に死後事務を委任するように促しているそうです。

ひとりで死んでいくみなしごたちへf

よく、「人はひとりで生まれ、ひとりで死んでいく」と言われます。

しかし、生まれたときには、必ず傍らに母親がおり、助産婦や医師が付き添っていることでしょう。そうでなかったとしても、赤ちゃんは人の手で育てられるはずです。

孤独死の場合、警察の検視の後、死亡が確認され、戸籍や契約書などの公的書類を頼りに警察が近親者を探します。身寄りや引き取り手が存在しない場合、自治体が火葬し、官報に告知します。それでも引き取り手がいない場合は無縁納骨堂などで保管されます。

結局は自治体が処理してくれるという考え方もあるでしょう。残したお金は国庫となります。

みなしごを生きるための知識、交流、悩みや心配の共有、ネット上(リアルでも)での信頼できる人探しを目指しています。