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例年にない梅雨明けと酷暑が続いています。気になるのが、「子どものマスク着用」です。

街を歩いていると、修学前と思われる子どももほとんどがマスクをしています。もう少し、年齢が上がった子どもたちのも、部活の行き帰り、登下校の際など、明らかにひとりでいる場合でも、子どもたちがマスクを外している姿はほとんどみません。

「感染から身を守る」というよりも、「みんながマスクをしているのに、自分だけ外すのははばかられる」という空気を感じます。

就学前の子どもは不要のはず

厚生労働省は、 「人との距離が十分に確保できるとき、屋内でも会話がほとんど無い場合は着用の必要はない」。2歳以上、修学前の子どもについては、「他者との距離にかかわらず一律に着用は勧めない」(マスクの着用について)としています。

小さな子どもの発達への影響

とくに気になるのは、小さい子どもの発達への影響です。
「表情が乏しい」「発音・発達に問題を感じる」「人見知りをしなくなった」(『読売新聞』22年6月1日)などの、保育園での調査結果もあります

視覚野や聴覚野は就学前に発達します。他者の表情を見てまねることで、感情表現や共感能力を身につけます。おとなの口元を見てまねることで言葉を獲得し、身体接触は能を活性化させます(『日経新聞』22年6月6日)。

ところがマスクによって、こうした機会が奪われてしまっているのです。

ネット情報に頼る前に

子どもの発達や、そのために必要な要素をしっかり知っておくことは重要です。

同調圧力の強い日本では、なかなか周囲と違う行動はとりにくいもの。玉石混淆のネット情報に頼る前に、気軽に専門家に尋ねてみてください(新米パパ・ママ講座)。

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続くコロナ禍で、公立の小中学校でもオンライン遠隔授業が本格的に取り入れられているようです。学校から貸し出されるタブレットやパソコンを自宅に持ち帰れるということで、今やどのご家庭もお子さんを含めて1人1台インターネット端末機器を保有する、という時代になっています。

その中で相談として多くお聞きするようになったのが、「お子さんが動画ばかり見てしまって他のことをやろうとしない」ですとか「時間を決めて使わせようとしても守れずにいつも親子ゲンカになってしまう」といった問題です。

‘親子で話し合ってルール設定’のコツ

どのご家庭でも懸案事項となりがちな‘ルール決め’問題。対応方法のコツをいくつかご紹介します。

①‘注意して叱る’でなく、ふだんのテンションで話し合う

親「動画を見過ぎているよ、なんで約束の時間を守れないの」
「これからは○時までの約束だからね、わかった?」
子「うん」

というやり取りですと、お子さんにとっては「ママ(パパ)に怒られた」という印象が強く残り、「これからはルールを守ろう」という意識付けにはつながりにくくなります。注意するのとは別の場面で、改めて‘どのようなルールであれば守れそうか’について、親子で話し合う時間を持たれることをお勧めしています。

②親御さんも時間があって、気持ちに余裕があるときに話す

注意をするタイミングは、どうしても親御さんがお忙しい時間帯に多くなりがちですし、これは致し方ないことだと思います。前項でご紹介した‘別の場面でのルール決め’は、休日など時間の余裕があり、リラックスしているタイミングでされるのが良いでしょう。

③ルールを守るために関わりがある家族(母だけでなく父、同居する祖父母など)がいるときは、その方も同席だと尚よい(ルールが共有されやすくなる)

④決めたことを紙に書き残して、目立つ場所に貼っておくこともオススメ

動画視聴の件以外でも、「ゲームをやめられない」「宿題をやろうとしない」といったお悩みにも応用可能です。ぜひ各ご家庭の状況に合わせて工夫されてみてください。

また、このようなことを試されてみてもどうもうまくいかない、という場合は、カウンセリングの場を活用していただくのもよいかと思います。カウンセラーという第三者の視点が入ることで、解決策が見えてくることもあります。ぜひお気軽にご相談ください。

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CAFIC(ケフィック)では、情緒の不安定さ・不登校・対人トラブル・その他さまざまな問題行動など、お子さんに関するお悩み全般をお受けしております。
発達特性についてのお悩みの場合、検査をおこなうことも可能です。詳しくはこちらをご覧ください。

お子さんにカウンセリングが必要かも‥?と思ったときに

こちらのカウンセリングルームでは、まず保護者の方のみ初回相談としてお越しいただくことをお勧めしております。
なぜかと言いますと、お子さんと一緒にお見えになった場合、お子さんの前で保護者の方のご相談内容をお話いただく形になってしまい、これがお子さんの心のケアとしては良くない影響を及ぼす場合があるためです。

保護者の方のご相談内容を傍にいるお子さんが聞くことで、「お母さんは自分のせいでこんなに困っているんだな」と委縮してしまうこともあります。
あるいは、お子さんの思いとは異なる説明があったとして、お子さんがそこで言い出せなかった‥というような場合、結果として、親御さんのお話を共感的に聞いているカウンセラーに対して不信感や反感を持ってしまう‥といったことも起こりうるのです。

カウンセリングをより効果的にご利用いただくために

お子さんが同席の場では、カウンセラーから保護者様に対して踏み込んだ内容の質問がしにくかったり、具体的な助言がしにくかったりすることもあります(「お子さんにこう関わってみてはどうですか」という内容をご本人の前では言いにくいですし、ご本人が知ってしまうと効果が半減することもあります)。

お子さんにまつわる困りごとは、保護者の方の関わり方を工夫することが解決・改善の近道になる‥ということもありますので、そのような意味合いでも、保護者様のみでお越しいただく時間を貴重な機会として考えております。

ただし、お子様の年齢やご様子によっては一人で家に残しておくのが心配である等、それぞれのご事情があるかと思いますので、上記の限りではありません。まずはご相談内容をお知らせいただき、最善の対応方法をご一緒に検討させていただければと思います。

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タイトルのご質問をいただくことがよくあります。
わかりやすく反抗期の特徴が見られるお子さんもいれば、それまでととくに変わらない、あるいは「ちょっとしゃべらなくなったかな?」くらいの変化、というお子さんも少なくありません。何が普通、とは一概に言えないように思います。

揺れ動く思春期のこころ

思春期と言われる小学校高学年から高校生にかけての時期は、身体変化だけでなく、心理的にも大きな変化が見られます。

 「自分自身が何者なのか」
 「自分は周囲からどう見られているのか」
 「自分の置かれている環境は他者と比べてどうなのか」

等々、抽象的な思考を多くするようになり、それが思春期の心には苦しかったり、葛藤や混乱をもたらしたりもします。
ですが、このようなプロセスの中で自我が確立されていき、思春期の一大テーマである、精神的な自立へとつながっていきます。

周囲の大人からすると、「愛想がない」「態度が悪い」という様子であったとしても、その裏側では、思春期なりの苦悩があり、精一杯生きている、と捉えることもできるのです。

思春期からの親子の‘距離感’

反抗期の有無に関わらず言えることは、
「思春期から20代前半にかけての時期は、‘自立していく存在’であることを親御さんが受け入れ、必要に応じてサポートし、でも手放していくこと」
であると感じます。
サポートすることと手放すこと。これは相反しているようにも感じられると思います

この時期は、当然ながら、まだお子さん自身では対応しきれないこと、親御さんのサポートが必要な場面が多々あります。
ですが、お子さんが直面する課題・難題をすべて親御さんがあたかも本人であるかのように全力で受け止め、全力でサポートをする‥というような関わり方は、徐々に変えていくことをお勧めします

お子さんの学校生活・友だち関係・進路・就職‥等々、親御さんにとっては気がかりな問題が次々と起こるかもしれません。ですが、お子さんはいずれ親御さんの手を離れ、自分の足で立ち、適切な判断や対応を自分自身でおこなえるようになる必要があります。

‘お子さんのつらい感情を親御さんが一緒に受け止め、解決に導いてあげる’というよりも、‘感情には寄り添いつつ、一緒に考えるけれど、できるだけ本人が決め、動いていけるように見守る’くらいの立ち位置がほどよい距離感ではないかと思います。

CAFICはご本人・ご家族の方の‘困った’を後方支援します

思春期からのほどよい距離感、そしてサポートしつつ手放す。
これがスムーズなお子さんの自立を促し、かつ引きこもり予防にもなると考えられます。(引きこもりのことについては、また別の機会にもう少し詳しく書きたいと思います。

一人一人異なる思春期は、大人への入口となる大切な期間です。
へこんだり、立ち止まってもいい、ロスタイムがあったり回り道があってもいい。
ただ大きく深みにはまらず、できるだけ継続して社会参加できる状態であってほしいと願っています。

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「子どもために離婚だけはしたくない」

そんな話をよく聞きます。もちろん、子どもが大好きな大好きな“両親と暮らす”ことはとても大切です。

「両親がそろっている方がいいか」「そうでない方がいいか」と尋ねられれば、答えは間違いなく前者です。
しかしそれは、「両親共にひとつ屋根の下で暮らしていればいい」という意味ではありません。両親がつくる家族が、家族としての機能をちゃんと持っているかどうかが重要になります。

具体的に言えば、そこに帰れば安らぐことができたり、慰められたりし、具合が悪かったり落ち込んでいたら気にかけてもらい、エネルギーを充填できる場所に家族がなっているのかということです。

そんな家族をつくっていくためには、まずは両親がお互いを尊敬し合い、尊重し合って、支え合ったり、励まし合ったり、エネルギー交換をし合ったりできるような関係でなければなりません。

ときにけんかをしたり、争ったりすることはあるでしょうが、少し時間が経てば落ち着いて話し合うことができ、きちんと謝ったり、仲直りをしながら、「一緒にやっていく」意思を示し合えるような関係でなければならないのです。

そんな夫婦としての関係が崩壊しているのにもかかわらず、「子どものため」との理由で婚姻を続けることは、子どもにとって返って残酷です。
子どもに両親の離婚の責任を負わせることになりますし、子どもが「自分のせいで両親は別れられないのだ」と、自分を“両親の不幸の元凶”のように感じることもあるでしょう。

「愛情および理解ある雰囲気」を提供できない家族

関係性が壊れた夫婦がつくる家族は、本来、家族が子どもに提供するべき、「愛情および理解ある雰囲気」(「子どもの権利条約」前文)を与えられません。

子どもは両親のことが心配で、安心してわがままを言ったり、思いや願いを表現するなど、“子どもらしく”生きることができなくなります。

こうした家族には、諍いやトラブルが絶えず、いつもひんやりとした空気が漂っています。子どもは常に両親のののしり合いの渦中におかれていつもビクビクしています。冷たい雰囲気のなかでは気持ちが休まる間もないでしょう。

学校や友達関係などで心配事があっても、「大変な両親にこれ以上、負担をかけたくない」と口にすることができないままになってしまいます。

「自分が心配をかけたらかろうじて維持している家族が壊れてしまうかもしれない」などと考え、次第に子どもは自分の思いや願いを後回しにし、親の機嫌や顔色をうかがうようになっていきます。本来であれば、親に心配されたり、ねぎらったりするべきなのに、「余裕の無い親にそんなことはしてもらえない」と、逆に親を気遣う、一見、親孝行な良い子になっていったりします。

親を喜ばせようと異常なまでに勉強を頑張ったり、おとな社会が期待する結果を出そうと頑張ります。

悲しい人生を子どもが歩まぬよう

一方で、いつでも両親のことが気になり、家族のことで頭がいっぱいになっているので、平気な顔を装っていても、心は常に落ち着かず、授業に集中できなかったり、ぼーっとしてしまったりして、成績が伸びない、学力が付かないというようなことも起こります。

不安が強いためいらいらし、友達づきあいがうまくいかないことも多々あります。そのため、「発達障害」と思われてしまうこともあるでしょう。

また、まだ現実的な判断能力がおとなほどには育っていない子どもは、「自分のせいで両親は仲が悪くなった」と考えたり、「こんなに大変なのに、自分がいるから両親は離婚できないのだ」と、不要な罪悪感を持ってしまったりもします。

子どもが、そんな悲しい人生を歩んで行くことにならないよう、なるべく早く夫婦関係の修が必要です。

また、子どもがおとなの顔色ばかりうかがって過剰適応を起こしていないかどうか、いわゆる“問題行動”が発達障害から生じているのか、それとも安心できない家庭環境のためなのかなどの鑑別も必要になります。

CAFICでは夫婦関係修復に向けたカップルカウンセリングだけでなく、乳幼児期からの発達や学童期・思春期に起こりがちな問題にも対応できます。別居・離婚を考え始めたときには、未成年の子どもがいる方向けの専門相談もあります。

夫婦にとって、子どもにとって最もよい選択ができるよう、サポートさせていただきます。

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「子どものことで相談したいけれど、本人がカウンセリングには行きたがらなくて」というご相談を承ることがしばしばあります。

小学校高学年から中学生、いわゆる思春期の時期になりますと自我が芽生えて主張がはっきりしてきますので、なおさらそのようなお子さんも多いことと思います。

ご本人が来室されなくてもOK

病院の場合、「ご本人が来て診察を受けてもらわないと薬が処方できないので」と言われてしまうこともあるようですが、CAFICではそのようなことはありません。

保護者の方がお子さんを説得しようとしてエネルギーを消耗してしまったり、時期が延ばし延ばしになってしまうよりも、まずは保護者の方に相談にお越しいただくことをお勧めしております。

「本人を見ないとわかりませんよね?」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、保護者の方のお話だけでも十分カウンセラーは対応策を考えることができます。
保護者の方からの情報で、見立て(ご本人がどのような心理状態にあるかの推測と今後の見通し)はだいたいできますし、それに基づいて、ご家族の方がお子様にどう関わっていただくのが良いか、どのように環境を調整していくことが望ましいか、といった点についても考えることができます。

最後までご本人が登場しないことも

カウンセリングではお子さんが相談の場に直接現れなくても、ご家族の心理支援をおこなうことで、ご本人に間接的にアプローチし続けることが可能です。
これは「家族療法」という心理療法の一種を用いた手法で、お子さんの年齢を問わず、適用することができます(お子さんが成人している場合でも大丈夫です)。
ですので、中にはカウンセラーはご本人とは全く会わないまま、保護者の方とのカウンセリングを継続することで、ご本人の問題が改善したり、解決に近づいたりすることもあります。

本格的な‘引きこもり’を防ぐために

特に不登校で家や自室にこもりがちになっているお子さんの場合、「大事な話をしようとすると逃げてしまう」「本人が相談に行くと言ったのに実際にはなかなか動かない」といった状態になることが多く、専門家が関わるタイミングが遅くなりがちです。

不登校やこもりがちの状態が長期にわたりますと、自動的に本格的な引きこもりに移行していく可能性が高くなります。

長期化する前に、そしてできるだけ年齢が若いうちに新たな段階に向かえるよう、まずは親御さんご自身が早めに支援機関とつながることをお勧めしております。

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3月23日(火)より、「コロナストレスに負けない! 認知行動療法講座」(オンライン)が始まります。
長引くコロナウィルスの影響で、気分が落ち込んだり、イライラしたり、不安が高まったりという方も少なくないのではないでしょうか。

増える小中高生の自殺

子どものSOS
子どものSOS

コロナストレスの影響は、子どもたちの間にも広まっています。
2020年(令和2年)に自殺した小中高生は過去最多の479人にのぼります(2021年2月15日、文部科学省が児童生徒の自殺予防に関する調査研究協力者会議で公表)。

月別では、8月64人、9月53人、11月48人、6月45人で、一斉休校が終わり学校が再開した6月と夏休み明けの8月、そして11月は、前年同月と比べて2倍以上です。

原因として最も多いのは「進路の悩み」で、次いで「学業不振」、「親子関係の不和」。大幅に増えた女子高生をみると、「病気の悩み・影響」の『うつ病』が最も多く、次いで「その他進路に関する悩み」、「病気の悩み・影響」の『その他の精神疾患』となります。

漠然とした不安を抱える子どもたち

こうした統計上の数字を、カウンセリングの場に重ねてみると、「一斉休校だったからなかなか仲のいい友達ができない」「なんとなくクラスに一体感が無く、なじめない」などのご相談が増えている印象があります

「『何かがあった』というわけではないけれど、どこか疎外感や孤独感を感じる」
「なんだかよく分からないけれど、とにかくいつも不安」

・・・そんな小中高生が、今までよりも多いような感覚があります。

心が安まらない子どもたち

学校が休校になったり、塾にも満足に通えなかったりするのに、試験や受験は通常通り追いかけてきます。先の見えないコロナ禍のなかでも、将来に向けた準備や落ちこぼれないため、ひとりで頑張らなければなりません

これでは子どもたちの心は休む間がありません。いえ、学校が休みの分だけ、勉強の成果や将来も「自助努力」に委ねられ、子どもたちはますます追い詰められます

周囲のおちなたちの「子どもには力を付けてもらい、将来、困らない備えをして欲しい」と願う親心が、逆に子どもを追い込んでしまうこともあります。

おとなのストレスは子どもに伝わる

何より、おとながストレスフルで、ギスギス、イライラしていたら、その空気は子どもたちに伝わります。
おとなの側が不安を抱えていては、子どもはもっと不安になります。

そんなことにならないためにも、CAFICのストレス対策講座などを利用して、ストレスを軽減し、ストレスとうまく付き合う方法を見つけてみてください。

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小学校や中学校でおこなわれているスクールカウンセリングや、自治体の教育委員会が運営している教育相談センター(名称は地域によって異なります)。
これらとCAFICのような民間の心理相談機関は、何が違うのか、どう選ぶべきか、について考えてみたいと思います。

教育相談とは?

対応できる相談内容は、どの機関でもさほど差はないかと思いますが、それぞれに得意分野はあります。

まず、学校校内でおこなうスクールカウンセリングは、学校内でのトラブル(友人関係など)や学校の先生たちに対応を考えてもらいたいと思うような事案(たとえば登校渋りや不登校など)に関して、カウンセラー経由で学校側とやりとりできる、というのが最大のメリットです。
カウンセラーと先生たちが校内で上手に連携を図ってくれるようであれば、そこに効果が期待できます。

教育相談センターは、発達に関する検査をおこなっていることが多いですが、希望者が多いため、学校で特別支援教育を受けることを検討されている方など必要性が高い方に限定しておこなっている自治体が首都圏では一般的です。そのほかに、お子様と保護者の方を対象とした心理相談全般もおこなっています。

担当者との‘相性’が決め手?!

スクールカウンセリングと教育センターに共通していることは、相談員の専門性にばらつきがあるということかもしれません。
自治体によりますが、中には‘カウンセラー養成の大学院を出たばかりで社会人1~2年目’という新人さんもいれば、心理系の資格を持たない元教員の方も相談員として勤務していたりします。

そのような方が必ずしも専門性の低い支援しかできないというわけではありませんが、「期待していたカウンセリングとちょっと違うかな」ということもあるかもしれません。
さらに言えば、心理の資格があり、経験があったとしても、あるご相談者の方にとっては「あまりピンとこないな」ということもありえます。

いずれにしても、カウンセリングは、ご相談者様とカウンセラーとが‘しっくりくる関係’であること、「この人に自分の悩みを手助けしてもらいたいな」と思えるような信頼関係が築けていることが大切です。

じょうずに活用して「次の一歩」へ

もし、学校など身近なところでの相談に出向いてみたけれどあまりしっくりこない、ただ話を聞いて「様子を見ましょう」と言われるだけで一向に進展が見られない、という場合は、別機関を検討してみられてもよいかもしれません。

また、不登校やひきこもりで学校から遠ざかってしまっている場合や、ご家庭内でのお悩みなど「学校のカウンセラーにこういう相談ってちょっと違うのかな?」と思われる場合なども、お気軽にCAFICにお問い合わせください。

年内は30日(水)まで、新年は電話・メール対応は4日(月)から、相談は5日からスタートします。どうぞよろしくお願いいたします。

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9月も終盤に近づき、コロナに翻弄されっぱなしの令和2年度が折り返し地点まできました。まだコロナ禍の先行きは不透明ですが、次の春を見据えての進級・進学についての準備が本格化する時期にもなってきましたね。

日頃、お子さんについての相談をお聞きする中で、発達の問題や特別支援教育に関するお悩みもしばしばお受けすることがあります。

‘特別支援’とは?

発達障害という概念が世間に広く浸透してきている今、早い段階でその診断(あるいは「傾向あり」という診断の手前の段階も含め)を受けるお子さんは年々増加してきています。
受け入れる教育機関側の体制としても特別支援学級の数を増やしたり、就学相談~就学支援体制の拡充を図ったり等の対応がなされてきているようですが、やはり保護者の方が悩ましい選択を迫られる状況には変わりがありません。

また、行政で用いられる用語がピンと来ず、戸惑われるというお話もよくお聞きします。
たとえば「通級」と「固定級」の違い、「知的」と「情緒」という区分は何を意味しているのか、そして発達検査の結果や就学先の判定をどう受け止めればよいのか、等々。

確かにそのようなテーマで立ち止まることがなければ、改めて知る機会がない言葉ばかり。
その点についてしっかりと保護者の方が質問し確認できるような場があるとよいのですが、なかなか限られた時間での就学相談や教育委員会とのやりとりでは、そこまで至らないこともあるようです。

まずは情報を集めることから

解決策としては、(多くが有料ではありますが、)療育系のスクールなどサポート機関はどんどん増えていますので、そのような場で提供される情報や相談の場を活用することも良いでしょうし、発達の診断・支援をおこなっている医療機関でアドバイスをもらうことも有効かと思います。

そして、最も大切なのが、そのような各機関から寄せられる情報・助言を保護者の方がどう受け止め、家族・親族内で意見をまとめていくか、という段階です。
ご相談の中には、たとえば親御さんだけでなく、お祖父様・お祖母様などご親族の方のご意向があって…など、それぞれのご家庭での決断の難しさがあることかとお察しします。

後悔のない決断をするために

発達障害についての情報は飛躍的に増えていますし、サポート資源もたくさんありますが、お子さんの特性は一人一人異なります。
だからこそ、しっかり向き合い、どのような教育環境がもっとも適切と思われるか、節目ごとに熟考し、後悔のない決断をすることが重要です。

CAFICでは、お子様の発達に関する講座と、通常のカウンセリングの中でも発達に関するご相談を承っております。
‘困ったときの伴走者’としてCAFICの相談員がおりますので、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

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「立命館大生の1割『退学視野』」(2020年8月20日付『東京新聞』

 そんな衝撃的な記事を読みました。立命館大学(京都市)の学生新聞のアンケート調査によると、学部生の2.3%が退学を本格的に考えており、「どうするか考えている」は7.5%。合わせて9.8%の学生が退学を視野に入れているとのこと!

 また、「休学を視野に入れている」と答えた学生は25.6%で、なんと4分の1に当たります。
 
 同記事によると、低学年や学費が高い学部の学生は、退学や休学を検討する割合が高い傾向にあり、退学や休学を検討する学生は、ウェブではなく対面授業を希望する人が多かったそうです。

 調査を担当した学生は「今の学生がどういう思いなのか、目に見える形で明らかにしたかった。退学や休学を考える学生が多く、驚いた」(同記事)とコメントしています。

私の実感

 結果に衝撃は受けたものの、私の実感としては「さもありなん」という感じです。

 実は先日、知り合いの大学生から次のような話を聞いていたのです。

「学んでいるというより、課題をこなしているという感じ。友達には会えないし、課題が多すぎてつらい」

「課題で手がいっぱい。夢だった留学もできないし、研修も受けられない。友達にも会えないし、ずっと家にいるから気分も沈みがち」

 また、大学で教鞭を執っている何人かからは、こんな話も聞きました。

「コロナが無かったら退学なんて考えなかっただろう学生が、退学すると言い出した。とくに可哀想なのは1年生。ただの1度も大学に来て授業を受けたことがない学生がほとんど。自宅でたったひとり、ひたすら課題をこなすオンデマンド授業やライブ配信授業を受けていたら、それは行き詰まりも感じる」

「地方から来ている学生の中には、オンライン授業なら実家で受けても変わらないと思い、親に相談したら『周囲の目があるから帰ってくるなと言われた』という学生も。周囲に知りあいも無く、コロナで家にこもっているから友達もできない。そんな状態で頑張って学べというほうが無理」

子どもの心身の発達は?

「いつでも、どこでも、同じ質の授業が受けられる」と、オンライン授業のいいところだけがもてはやされ、教育界の救世主のように扱われています。

国は、2000億円以上の補正予算を計上し、2023年度の実現を目指してきた1人1台の学習用端末とネット環境の整備を図る「GIGAスクール構想」を前倒しすると言っています。(コロナで文科省,GIGAスクール構想前倒し,「7月末までに1人1台の実現を」
遠隔授業も推進しており、遠隔授業に積極的な大学には補助金まで出すそうです(大学等における遠隔授業の環境構築の加速による学修機会の確保)。

もちろん、教育にインターネット環境があることは重要ですし、オンライン授業すべてを否定はしません。利点もたくさんあることは、私も知っています。しかしそれは、あくまでも補完的なものであり、教育の中心に置かれるものではありません。

本来、教育とは、たんに知識を吸収することだけを指すのではありません。仲間の意見に耳を傾けたり、教員の価値観に触れたり、違う意見の人と議論したり、得手不得手があるなかで助け合い、学び合ったりしながら、人格形成まで行うからこそ、「教育」です。

授業だけではない、友人との関わりや他愛も無いやりとりの中で、信頼関係を育てたり、共感能力を育んだりしながら、一生の友をつくっていくことも、人生を豊かに、幸せに生きていくために無くてはならない経験です。

このような体験ができないまま成長することが当たり前になってしまったら。大学ならまだしも、小中学校までそのような状況になってしまったら。

子どもの心身の発達は、果たしてきちんと保障されるのか。心配はつきません。