子どもの発達とマスク
例年にない梅雨明けと酷暑が続いています。気になるのが、「子どものマスク着用」です。
街を歩いていると、修学前と思われる子どももほとんどがマスクをしています。もう少し、年齢が上がった子どもたちのも、部活の行き帰り、登下校の際など、明らかにひとりでいる場合でも、子どもたちがマスクを外している姿はほとんどみません。
「感染から身を守る」というよりも、「みんながマスクをしているのに、自分だけ外すのははばかられる」という空気を感じます。
就学前の子どもは不要のはず
厚生労働省は、 「人との距離が十分に確保できるとき、屋内でも会話がほとんど無い場合は着用の必要はない」。2歳以上、修学前の子どもについては、「他者との距離にかかわらず一律に着用は勧めない」(マスクの着用について)としています。
小さな子どもの発達への影響
とくに気になるのは、小さい子どもの発達への影響です。
「表情が乏しい」「発音・発達に問題を感じる」「人見知りをしなくなった」(『読売新聞』22年6月1日)などの、保育園での調査結果もあります
視覚野や聴覚野は就学前に発達します。他者の表情を見てまねることで、感情表現や共感能力を身につけます。おとなの口元を見てまねることで言葉を獲得し、身体接触は能を活性化させます(『日経新聞』22年6月6日)。
ところがマスクによって、こうした機会が奪われてしまっているのです。
ネット情報に頼る前に
子どもの発達や、そのために必要な要素をしっかり知っておくことは重要です。
同調圧力の強い日本では、なかなか周囲と違う行動はとりにくいもの。玉石混淆のネット情報に頼る前に、気軽に専門家に尋ねてみてください(新米パパ・ママ講座)。